| 第3話 Taro |
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百姓屋を抜け出した、黒装束の男とバビル2世は村外れの街道を急ぎ足で歩いていた。 ここに至るまで黒装束の男は無言で、バビル2世は何度か話しかけようとしてみたが、黒装束の男は緊張感がただよい、 隙を見ぜずにいたため、声をかけられなかったのだった。 村からかなり離れた所にきて、黒装束の男の歩みがすこしゆるくなり緊張が緩んだのをバビル2世は見逃さず、声をかけてみた。 「なぜ、僕を助けたのです?」 「あっしの性分でさぁ」 男はかぶっている編み笠での中から、すこし気を許したように答えたが、すぐ周りの気配を確かめ、再び緊張を高めた。 これ以上問い掛けても答えてくれないと感じたバビル2世はしかたなく、男について歩いた。 バビル2世の能力には相手の考えていることを読み取る事ができる“テレパシー”があるが、バビル2世というより山野浩一としてはむやみやたらに他人の心を覗くようなことはしたくなかった。 だが、自分が置かれた状況から考えてみて、相手が何物がわからないのではこの先不安ではあるため、テレパシーをつかって男の心を覗こうとした。が、自分には敵意が無いとだけわかる程度で、それ以上は上手く覗くことができない。やはり、時空を超えるという能力はバビル2世にとってかなりの負担がかかるようで、外見的には元どうりになってはいるが、完全に己の能力を十二分に発揮する程度には回復いないようであった。 しばらく歩きつづけ、道が二又に別れる所までやってきたところで黒装束の男が足を止め、 「もうここまでくれば安心だ、あんたは、あちらの方へおいきなさい」 とかぶった編み笠の縁を軽くもち左の道を示した。 理由も言わず、突然の指示にバビル2世は少々不信感を顔にだしたところ、 「これ以上、あっしに関わらないほうがいいって、ことですよ」 と右の道のほうを向きながら答えた。 理由は分からなかったが、黒装束の男の言葉には真実が含まれると感じたバビル2世は、黙って指示のとおり左の道に向かって歩み始めようとしたが、別れ際に一言声をかけてみた。 「助けて頂き、感謝します」 黒装束の男は何も答えなかったが、声を掛けられた時に一瞬、緊張をとき、かぶりをふったが、再び、周囲に気を張り巡らせバビル2世から遠のいていった。 ともかく、この場に立ち止まるより、歩きつづけた方が良いと感じたバビル2世は街道をしばらく歩きつづけたところ、行く手の道に、侍が立ちふさがったいた。 その侍は、浪人風であったが、黒っぽい旅装束で旅人をねらう暴漢には見えなかったが、とてもバビル2世に好意を持っているような気配ではなくむしろ、バビル2世の姿が見えた時から不適な笑みを浮かべて続けていた。 不信に思い警戒をしながら、その侍の近づいたところで、その侍が、 「先ほど源兵衛から何を聞いた?」 と隙を見せず笑みをうかべながら話してきた。 「源兵衛?どなたのことですか?」 バビル2世を助けた男は源兵衛というらしい。 「先ほどの分かれ道まで一緒だった男のことだ。よもや知らんとはいわぬだろう」 待ち伏せていた男は、まるで見ていたかのような口調だった。 「何も聞いてません。」 素直に答えたバビル2世だが、とうてい信じてもらえないと直感した。 「まぁ、話そうが話すまいが結果は同じ事」 男の口元はいまだに不適な笑みをもらして続け話したが、一瞬、鋭く目が光り、 「血風党に関わったのが運のつきと思うがいい」 と話し終わるか終わらないうちに男の手元から鞭が鋭く放たれ、まるで生き物のようにバビル2世の急所へとびこんでいった。 普通の人であれば致命的な攻撃だったが、普通より高い身体能力をもつバビル2世は鞭を紙一重でよけ態勢を整え様としたところに別の角度から鋭く空気を切り裂いて襲ってきた。バビル2世は二つ目の鞭も上手くよけようとしたが、不意をつかれたためよけきれす、足に鞭の攻撃をうけ、鞭はそのまま、足に絡まった。 男は最初の鞭を放つと同時に別の手からもう一つ鞭を放ち自分の手足のように操っることができるのだった。 「もう一度聞く、源兵衛から何を聞いた」 鞭が足に絡まったまま地面に倒れたバビル2世を見据え、男は再び問いただした。が、バビル2世は無言のまま男を見つめていた。 「答えぬなら、死ね」 男は刀を抜きバビル2世に襲いかかってきた。 とっさにバビル2世は倒れたときつかんだ小石を男の急所に向けて投げた。普通の人が投げたものであれば軽くよけ、そのまま襲うことができたかも知れなかったが、バビル2世が投げた小石は、男が思ったより速く飛んできて来たため、急所こそはずしたが、よけきれず当たってしまい、攻撃の手が一瞬ひるんだ。 しかし、その一瞬が男にとって命取りとなった。 ヨミとの死闘を潜り抜けてきたバビル2世がその一瞬を逃すことをするわけが無く、一瞬のまに男の太刀筋を見極め、鞭が足に絡みながらも相手の懐に踏み込み、刀を振り下ろしてきた腕をつかみエネルギー衝撃波を放った。 決着はついた。男の心臓は衝撃波にたえられず、その動きを止めたのであった。 しかし、まだ完全に能力が回復していない、バビル2世には衝撃波は負担が大きすぎたため、崩れるように男の傍らに倒れた。 この模様を街道脇の木立のなかからうかがっていた一つの目があったことは、さすがのバビル2世も気づかなかった。 |
| 長くかかって申し訳ないです(^_^;) いろいろと構想(妄想)が膨らんでました #今川監督状態(笑) 次はロデムさんよろしく(^^) |