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   <title>リレー小説 ＆ オリジナル小説</title>
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   <title>元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～8</title>
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   <published>2006-10-06T15:06:09Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:31:47Z</updated>
   
   <summary>井上とともにおよそ半数の役員たちが一斉に手を上げた、しかし残り半数の役員は不敵な...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
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      井上とともにおよそ半数の役員たちが一斉に手を上げた、しかし残り半数の役員は不敵な笑みのまま沈黙を守っている、
挙手した役員の数は２０名中８名、過半数にわずかに届かない数だった、

　　井上　　「ええっ！」
驚いたのは井上だけではない、挙手をした誰もがみな圧倒的な多数で敷島の解任が決まると思っていたのだ、それがまさか過半数を割るとは・・
さらに井上を驚かせたことは挙手しない役員たちの中に創業当時から苦労をともにしてきた無二の盟友とも思える気心の知れた仲間が数名いたことである、

　　井上　　「加藤、吉川・・柴田！お前らまでどうしたっていうんだ？」
　　加藤　　「井上、そう熱くなることはねえじゃねえか」
　　井上　　「なんだって！」
　　吉川　　「社長に任せとけば間違いないですって専務」
　　柴田　　「そうそう、長い物には巻かれろってね、ハハハ」
　　井上　　「お、お前ら・・」
　犬敷島　　「フフ・・残念だったな井上」
　　井上　　「うっ・・・」
この意外な現象の種明かしをしよう、すでに犬敷島は１１人の役員を自分の忠実なしもべに変身させてしまったのだ、
犬敷島はこの世界に送り込まれるのに先立ち犬犬王から特殊な能力を授けられているのだ、それは接触した相手を１０分もかからずに自分の思うがまま操ることができるという「洗脳パワー」である、犬敷島はここ２～３日のうちに密かに敷島重工の役員たちと面談し次々と陥落させていったのである・・・井上は方を落として力なく座り込んだ、

　犬敷島　　「さあて、くだらねえ動議が否決されたところでだ、重大な発表をするからようく聞けよ」
　　（井上を含む正常な重役たちはいったい何を言い出すのかと不安げに敷島の顔を見つめている）
　犬敷島　　「鉄人を北朝鮮に売却することに決めたからよ」
　正常な役員たち　　「ええーーーーーっ！！！！」
　犬敷島　　「よおく磨いて出荷する準備しとけ、キムイルソンの奴、いい値段出してきやがってよう、大儲けだぜ、げへへへへへ・・」

もはや犬敷島の暴走を止められる者はいなかった、猫猫宮の世界は内部から確実に崩壊している、そしてその影響は犬犬王の世界に捕らわれの身になっている彼女に徐々に現れ始めていた、どうしようもないほどの「虚無感」「虚脱感」が断続的に彼女に襲いかかっている、
気を張っているつもりでもボーッと何も考えられない無意識の状態が数秒・・十数秒・・そして５分前後としだいに長くなっている、

　　猫猫　　「・・・・・・・・・・・うっ・・・えっ？・・・・キャッ！」
どのくらい意識を失っていたのだろう？　ふと気づくと息がかかるくらい近くに不乱拳博士の顔があった、猫猫宮の顔を物珍しげに覗きこんでいる、
　不乱拳　　「フフ、気がついたかね？今のはちょっと長かったよ、１５分くらいボーーッとしていた」
　　猫猫　　「うっ・・」
　不乱拳　　「ウチの敷島が上手くやってるようだね、こっちの世界じゃこれといって取り得のない男なんだが初めて役に立ったよ」
　　猫猫　　「・・・・・・・・・・」
威勢のいいタンカを返してやりたいところだが虚脱感が抜けきらず思うように言葉が出てこない、それにいくら抵抗したところでこの状況を抜け出す手段はないのだ、このままどんどん虚脱状態が長くなっていって自分の心も精神世界も消滅してしまうことは最早確実となってきた、

　不乱拳　　「もう縛っておく必要もあるまい、ロープをほどいてあげるよ」
不乱拳によってロープがほどかれたが立ち上がる気力も湧いてこない、もう戦う力なんて残ってない・・・・・
私はもうじき・・隆のことを何とも思わなくなってしまうのね・・・「敷島な日々」はきっと即閉鎖ね・・・
もっといろんなふうにして膨らませてみたかったなあ・・・楽しかったなあ・・毎日がとても充実してた・・隆、好きだったよ、・・大好きだったよ・・・でも、もう終わりなのね・・・さみしいなあ・・そんなのすごくさみしいなあ・・・さみしいよ、
そんなの嫌だよ・・・嫌よ・・・・いやっ！
　　猫猫　　「た、タカシーーーーーーーーーーーーッ！」
　　　　　（魂をふり絞るような叫び声が猫猫宮から発せられた）
　不乱拳　　「ほう、まだそんな元気が残っていたのか？しかしまあ蝋燭が燃えつきる前の最後のゆらめきってやつだろうね」
　　犬犬　　（　断末魔の叫びってやつじゃないの？ホホホホ・・　）
　不乱拳　　「ははははは・・」
　　猫猫　　「タ・・カ・・シ・・」
だがこの魂の叫びは決して無駄ではなかった、無限の横山精神世界を光の何百倍もの速さで飛んでいるバ春江の耳にその声は届いたのだ、
　バ春江　　「・・・この声は！」　　　（つづく）　
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～9</title>
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   <published>2006-10-08T14:18:58Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:34:29Z</updated>
   
   <summary>バ春江は急ブレーキをかけて停止した、今確かに猫猫宮の念を感じた、ふりしぼるように...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
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         <category term="次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
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      バ春江は急ブレーキをかけて停止した、今確かに猫猫宮の念を感じた、ふりしぼるように「タカシ」と・・・気のせいではない、
間違いなく猫猫宮の想念であると確信したバ春江は心をより深く研ぎ澄ませて想いが伝わってきた方向を探る、

　バ春江　　「・・・こっちよ！・・こっちだわ！」
そこから春江は注意深く移動を開始した、感じる・・どんどんと近づいていると感じる・・・もう少し・・・あともう少し、
そしてバ春江は何もない中空の世界の「ある地点」に立ち止まった、そこは一見見渡す限り何もない無の世界のように見えるが・・

　バ春江　　「・・ここだわ！」
目には何も見えないが前に一歩踏み出せばそこに異次元空間があるということを春江は気配で悟った、手を前にそっと差し出してみると指先が次元の境界線に軽く触れた、それは決して強固な壁というものではない、精神世界においてそのような概念は意味を持たないのだ、
それはまるで卵の薄皮のような「空気の膜」であった、

春江は人差し指をペロッとなめると、その境界の空気の膜にそっと指を突き立てた、それはまるで障子紙に指で穴をあけ部屋の中を覗き込む行為と同じである、プスッと音がして空間に小さな「穴」があいた、そしてその穴からバ春江が目にしたものは・・・

　バ春江　　「誰かの精神世界だわ！」
何やら怪し気な部屋に初老の男が立っている、その男が不乱拳博士であるということまでは春江にはわからない、しかしその男の発する強烈なオーラのようなものからこの男こそこの世界の中心人物だということがわかる、その初老の男のすぐそばに座ってうつろな目をしている女性、
「猫猫宮さんだ！」と春江は一目見て感じた、しかし前回会った時とはだいぶ顔が違うが・・・・

　バ春江　　「・・・なんで顔が山田花子なの？」
少し戸惑ったもののすぐに察した、これは彼女を拉致した人間による無礼な仕打ちであろうことを・・・・
それにしても猫猫宮の表情がかなりうつろになっていることが気にかかる、拉致されたことによって彼女の敷島隆や横山世界への思いがかなり希薄になってしまっていることが伺えた・・さて、どうしたものか？

もちろん自分がこのまま飛び込んで行ってもとうてい勝ち目はない、一刻も早くこのことをバンワオーに知らせて猫猫宮を救出してもらわなければ！しかし春江は思った、何とか自分がこの世界の場所をつきとめたことを猫猫宮に伝えたい、
そして救出されるまでの間気持ちをしっかりと持っていてもらいたい、何とかしてあの初老の男にもこの世界の創造主にも気づかれることなく猫猫宮とコンタクトできないものかと・・・考えに考え抜いて春江はひとつの手段を思いついた、

この精神世界は想いこそがすべてである、今でこそ自分は敷島春江の姿をしているがひょっとして想いひとつで何にでも姿を変えられるのではないか？今自分が指であけたこの小さな穴でも通り抜けられるような小さな「虫」に変身することだって決して不可能ではないのでは？・・・そうだ、やってみる価値はある！春江は目を閉じ精神を集中させ自分自身に暗示をかけ始めた、

　バ春江　　「私はハエ・・ハエ・・いや、ハエじゃなんか汚いわね・・じゃあそう・・ミツバチ！・・可愛いミツバチ！・・ミツバチ」
しばらくひとりでブツブツと念じ続けていた春江の体がパッとかき消えたかと思うと次の瞬間春江は見事に小さなミツバチに姿を変えていた、
　バ春江　　「やったわ！想いの力ってホントに凄いのね」
精神世界の不思議さにほとほと感心させられた春江は小さな穴から犬犬王の世界に侵入したのだ！不乱拳にもこの世界の創造主にも決して気づかれないようできるだけ心を無心にして用心深く猫猫宮に近づいていく、ようやく猫猫宮の座っているイスの足にたどり着いた、

そこから不乱拳の死角になっているイスの裏側をそろそろと登り、まず猫猫宮の肩に着地した、そこで不乱拳の注意が他に向いていることを確かめた春江は一気に猫猫宮の耳元に飛び移った、

　　猫猫　　「・・うっ」
耳に何やら違和感を感じた猫猫宮はほんの少し体をくねらせる、猫猫宮の耳にとりついた春江は念でなく肉声で彼女に囁いた、
　バ春江　　『猫さん！・・猫猫宮さん！』
　　猫猫　　「・・・えっ？」
けだるい虚脱感の中にいる猫猫宮はほとんど無意識でかき消えるような小さな声で返事を返す、
　バ春江　　『私よ！春江よ！・・バンワオー世界の敷島春江よ！今あなたの耳元で喋ってるのよ！』
　　猫猫　　「・・・バンワオー世界の？・・春江？・・えっ？・・・春江さん？」
　バ春江　　『そうよ、春江よ！』
　　猫猫　　「・・・幻聴にしては妙に生々しく聞こえるけど・・・ホントに春江さんなの？」
　　　　（声はすれども姿は見えない・・やはり幻聴ではないのか？）
　バ春江　　『あたし今想いの力で自分の姿をミツバチに変えたのよ、ほら見て』
　　　　　そう言って春江ミツバチは猫猫宮の鼻先にピタッと止まって見せた、
　　猫猫　　「これ・・・本当に春江さんなの？」　　（つづく）
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～10</title>
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   <published>2006-10-12T14:17:42Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:36:40Z</updated>
   
   <summary>　バ春江　　「本当にあたしよ、ほら」　（そう言うとミツバチの上半身がパッと春江の...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
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      　バ春江　　「本当にあたしよ、ほら」　（そう言うとミツバチの上半身がパッと春江の顔になる）
　　猫猫　　「・・本当に春江さんだわ・・でもちょっと気色悪いわね」
　バ春江　　「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
　　猫猫　　「でも・・どうして春江さんが？」
　バ春江　　「バンワオーさんがあなたのことを心配して私と主人と手分けしてあなたを探してたのよ、あなたがさっき叫んだ念が私の耳に届いたのよ」
　　猫猫　　「あ・・ありがとう、助けに来てくれたのね」
　バ春江　　「そうよ、あたし今から大急ぎで戻って行ってバンワオーさんに知らせてくるから、もうちょっとの辛抱よ、だから頑張って」
　　猫猫　　「待って、その前にあたしの世界を何とかしてくれないかしら？」
　バ春江　　「猫さんの世界を？」
　　猫猫　　「そうなの、今たいへんなことになってるのよ、実はね・・」
コソコソと小声で話す猫猫宮たちの話し声が部屋の隅で仕事をしている不乱拳の耳に入ってしまった、不審に思った不乱拳は猫猫宮の方に近づいていく、

　　猫猫　　「ヤバイわ、春江さん隠れて！」
バ春江はあわてて不乱拳の死角となる猫猫宮の後頭部に回りこむ、
　不乱拳　　「さっきから何をごそごそ喋ってるんだね？」
　　猫猫　　「あ・・あのねえ」
　不乱拳　　「何だね？」
　　猫猫　　「あたしの世界にい、この世界にいる犬敷島と犬春江を送り込んでえ、本物の猫敷島夫婦と入れ替わって・・それであたしの世界をグチャグチャに混乱させてえ・・内部から崩壊を早めようってことで・・それで実際犬敷島夫婦がかなりムチャクチャをやってるみたいでえ・・あたしがいくら気を張っても・・自分の世界の内部崩壊と連動してて、だんだん虚脱状態が長くなってきてえ・・このままじゃいくらもしないうちに・・あたしの心が消えてなくなっちゃいそうでえ・・もう犬敷島夫妻を一刻も早くなんとかしないことにはもうどうしようもないっていう今の状態についてなんだけどね」

　不乱拳　　「なんでそんなに細かく言う必要がある？」
　　　　（　もちろんこれはバ春江に状況を説明しているのである　）
　　猫猫　　「それ・・もうやめてもらえないかしら？」
　不乱拳　　「フッ・・何を言い出すかと思ったら」
　　猫猫　　「・・やっぱりダメ？」
　不乱拳　　「わかりきったことを聞くなんて・・頭までおかしくなったのかね？」
　　猫猫　　「・・そうかもね」
　不乱拳　　「ははは・・いよいよ最後みたいだねえ」　（そう言って高らかに笑うと自分の仕事に戻る）
　　猫猫　　「・・・・・・・・・・」
　バ春江　　「（猫猫宮の耳元に戻り）　驚いたわ、そんなことになってるなんて、わかったわ、とにかく何でもするからそれまで頑張って、ねっ、猫さん」
　　猫猫　　「・・・・・・・・・・」
　バ春江　　「えっ？・・あのう猫さん？ねえ猫さんてば！」
またもや猫猫宮は長い虚脱状態に陥ってしまった、もう一刻の猶予もならない、そう思い至った春江は侵入した穴から犬犬王の世界を抜けバンワオーにこのことを告げるべく再び光の何百倍のスピードで精神世界を飛んだ、

こちらは猫猫宮の世界、東京の夜景が一望できる高級ホテルのスカイラウンジですご～く高級なディナーをすご～く下品に食べている犬敷島夫妻、
　犬敷島　　「ズズズ・・ズーズルズル、う、うめえじゃねえかこのスープ」
　犬春江　　「ズズズズ、ジュルジュル・・ほんと、いい味してるわ」　（　マナーもなにもあったものじゃない　）
　犬敷島　　「ジュルジュル・・今日はよう、２千人もリストラしてやったぜ、敷島重工は全国で大騒ぎだぜ、げへへへ」
　犬春江　　「ズズズーー、あたしもさ、敷島隆のカードでこれ買っちゃった」
　　　　　ジャランとテーブルの上に宝石やネックレスを無造作に転がせる、
　犬敷島　　「ほう、いくらしたんだ、これ？」
　犬春江　　「全部で・・だいたい３億円くらいかな？」
　犬敷島　　「へへえ、すげえじゃねえか、３億とは」
　犬春江　　「さすが敷島のゴールドカードよねえ、無制限だっていうんだから、キャハハハハ」
　犬敷島　　「（窓の外を見て）　なあ春江、俺たちの働きがだいぶ効いてきたみてえだな」
　犬春江　　「そうよね、もう空なんかずっとどんより曇ったまんまだし、街歩いててもぜんぜん活気がないもんね」
　犬敷島　　「こりゃあもう２～３日で消えちまうな」
　犬春江　　「フフフ、もう少し楽しみたかったわねえ」
　犬敷島　　「まったくだな、げへへへへ・・」

そしてこちらは中空の世界、バ春江の知らせを受けてバンワオーとバ敷島がやって来て春江と合流した、
　バンワ　　「そうか・・やっぱり犬犬王の仕業だったんだな」
　バ春江　　「猫さんの世界が崩壊寸前なんです、早くなんとかしないと！」
　バンワ　　「うん、そうだね、君たち二人に来てもらってよかったよ、僕は創造主という立場だから猫さんの世界には入れないんだだから君たちに頼むよ、猫敷島夫婦を救出してそのニセモノの犬敷島夫妻とやらをとっちめてやってくれ」

　バ敷島　　「あのう・・僕はその、ケンカはちょっと苦手でして・・」
　バ春江　　「なに言ってんのよあなた、男でしょ？根性見せなさいよ」
　バ敷島　　「だ・・だってさあ」
　バ春江　　「も～う、たらしない！ねえバンワオーさん、何とかしてくださらない？」
　バンワ　　「そうだね、もうちょっと戦闘レベル高くしとこうか」（　指をパチンと鳴らすと　）
　バ敷島　　「よっしゃあ！やったるでえ（ガッツポーズ）」
　バ春江　　「・・さすが創造主よねえ」
　バンワ　　「では今から君たちを猫さんの世界に送り込むからね、いいかい？心を集中してあっちの世界のことを思い浮かべるんだ」
　バ春江　　「はい！」
　バ敷島　　「はい！」
　バンワ　　「行けーーーーっ！次元を越えてえ！」
　　　　　次の瞬間バ敷島夫妻の姿がパッとかき消えた　　　（つづく）
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～11</title>
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   <published>2006-10-18T13:20:57Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:38:49Z</updated>
   
   <summary>猫猫宮の世界、敷島邸の広～いリビングに光の粒子が渦を巻きながら降りてきてそれが一...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
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      猫猫宮の世界、敷島邸の広～いリビングに光の粒子が渦を巻きながら降りてきてそれが一組の男女のシルエットとなり一瞬まぶしい輝きを放つとバンワオー世界の敷島夫婦がその姿を現した、

　バ敷島　　「・・・ここが猫敷島さんの自宅かあ」
　バ春江　　「すごいわ～、いかにも上流階級って感じよね」
　バ敷島　　「うん、よく洗練させてるね、成金趣味的な雰囲気はまったく見られない」
　バ春江　　「きっとこの世界のあたしってバーゲンで目を血走らせて服の取り合いとか絶対しないわよね」
　バ敷島　　「そりゃそうさ、君じゃあるまいし」
　バ春江　　「なにそれ？なんか引っかかる言い方するじゃない？」
　バ敷島　　「あ、いや・・とにかく二人を探さないと」
　バ春江　　「そうね、精神を集中して二人の居場所をつきとめましょう、あの二人は私たちの分身みたいなものだからこの世界のどこにいたって「息づかい」を感じるはずよ」
　バ敷島　　「そうだな、心を研ぎ澄ませば猫敷島さんたちの念を感じ・・・あれ？」
　バ春江　　「・・・あなた？」　（顔を見合わせる二人）
　バ敷島　　「・・・春江」

　バ春江　　「あなたも感じた？」
　バ敷島　　「うん、感じた」
　バ春江　　「すぐ近くよね？」
　バ敷島　　「うん、すごく近い」
　バ春江　　「・・てことは、この家の中？」
　バ敷島　　「多分そうだ・・でも二階・・じゃあないみたいだけど」
　バ春江　　「下の方から感じない？」
　バ敷島　　「うん、そうだ、下だよ下！」
　バ春江　　「でもここは一階だから、その下っていうと・・」
　バ敷島　　「地下室だ！」
　バ春江　　「行ってみましょう」
リビングから廊下に出る二人、広い敷島邸は最近までメイドを雇っていたのだが犬敷島がクビにしてしまったので現在はまったくの無人であった、
いくつかのドアを開けながら地下室へとつながる階段を見つけた、

　バ春江　　「ここよ！きっとこの下よ！」
二人が階段を駆け降りると目の前に地下室の頑丈なドアがあった、敷島がドアノブに手をかけたが・・・
　バ敷島　　「だめだ、鍵がかかってるよ」
　バ春江　　「あなた、ちょっと私にやらせて」
　バ敷島　　「どうするんだ？」
　バ春江　　「こうやってあけるのよ」
ドアノブの前にしゃがみこみ頭からヘアピンを一本抜き取るとカギ穴に差し込んでガチャガチャやっている、
　バ敷島　　「お前・・できるのか？」
　バ春江　　「映画なんかでよくこういうシーンあるじゃない？あたしも興味本位でやってみたらねえ、
　　　　　　　けっこう開けられたのよ、ちょっとしたコツがあるんだけどね」
　バ敷島　　「ふうん」
真剣な表情で鍵と格闘している春江、敷島はしばらくそれをじっと注目していたがかなり手間取っている様子である、
何気に敷島は周囲を見渡すと「ある物」を見つけた、

　　　カチャカチャ・・・カチャ・・カチャカチャ・・・・カチャ・・・
　バ春江　　「も・・もう少しなんだけど・・こうして・・こうやって・・あっ！手応えがあったわ！もうこれで・・ああん失敗！でも感じが掴めてきたわ・・もう少し・・もう少しよ」
　　　カチャカチャ・・・カチャカチャ・・・カチャ・・・カチャカチャ・・
　バ敷島　　「・・ねえ春江」
　バ春江　　「なによう？」
　バ敷島　　「もういいよ、そんなことしなくて」
　バ春江　　「いいってことないじゃないの、あけなきゃしょうがないでしょ」　カチャカチャ・・・カチャ・・
　バ敷島　　「だからそんなことしなくていいって・・」
　バ春江　　「何がいいのよ？」
　バ敷島　　「ほらコレ」
そう言って春江の目の前にブランとカギをぶら下げて見せる、ホルダーに『地下室』と記してある、
　バ春江　　「ど・・どこにあったの？」
　バ敷島　　「ほら、あそこ・・キーボックスになってたんだ、その中に入ってた」
　バ春江　　「いつ見つけたの？」
　バ敷島　　「う～んと・・３分くらい前かな？」
　バ春江　　「なんですぐ言わないのよ！」
　バ敷島　　「言ってもよかったんだけどね、けっこう君が気に入ってやってるみたいだったから・・」
　バ春江　　「もう！そんなつまんないことに気い使わなくていいわよ！」
春江はひったくるようにそのカギを手に取るとカギ穴に差しこみ回す、カチッと音がして鍵があいた、ドアノブを回して手前に引く、
ギギギーーという音とともに扉が開く、見るとひんやりとした地下室の床にロープで幾重にも縛られさるぐつわをかまされて転がされている猫敷島夫妻がいた！

　バ春江　　「いたわ！猫敷島夫婦よ」
二人が猫敷島夫妻の元へ歩み寄ると・・
　猫敷島　　「ム・・ムグググ・・・ググ、」
　バ春江　　「ムムム・・ムウウ・・」
必死にもがいて見せる二人、無理もない、当然ながら猫敷島夫妻は目の前にいる二人を犬敷島だと思っている、
バ敷島が猫敷島のさるぐつわを外すと・・・

　バ敷島　　「大丈夫ですか、猫敷島さん！」
　猫敷島　　「何が大丈夫ですかだ！人をこんな目に遭わせておいて！」
　バ敷島　　「あ、いや・・違うんです猫敷島さん、僕らは犬敷島じゃありません、バンワオー世界の敷島なんです」
　猫敷島　　「・・・猫だとか犬だとか何を言ってるんだ！」
　バ春江　　「あなた、口で説明してたんじゃらちがあかないわ、念を使いましょう」
　バ敷島　　「うん、そうだな」
バ春江は怯えた表情の猫春江の額に手を、そしてバ敷島は猫敷島の額にそっと手を当てる、
　猫敷島　　「な、なにをするんだ！」
　バ敷島　　「落ち着いてください、僕らは敵じゃありません、感じてください僕らの心を・・」
　猫敷島　　「・・・うっ！」

念（テレパシー）とはまことに便利なものである、わずか数秒で猫敷島夫婦はこれまでの事情を正確に把握したのだ、
自分たちが猫猫宮という創造主に造られた存在であり以前バンワオーの世界とコラボしたことなどをすべて思い出していた、

　猫敷島　　「・・そうか・・そうだったのか」　　（つづく）　
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～12</title>
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   <published>2006-10-23T13:55:51Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:41:02Z</updated>
   
   <summary>　バ敷島　　「間に合ってよかった、これから４人で力を合わせてこの世界の崩壊を食い...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      　バ敷島　　「間に合ってよかった、これから４人で力を合わせてこの世界の崩壊を食い止めましょう」
　猫敷島　　「うん、そうだね！」
　バ春江　　「大丈夫春江さん？どこもケガしてない？」
　猫春江　　「ええ、平気です、おかげで助かりました、本当にありがとうございました」
　バ春江　　「まだ礼を言うのは早いわ、とにかく犬敷島をとっつかまえないとね」
　バ敷島　　「・・それで犬敷島たちは今どこにいるんだろうな？」
　猫敷島　　「夜遅くに帰ってくるんだ、毎日二人で遊び歩いているようだよ」
　バ敷島　　「なぜ奴らの行動がわかるんですか？完全防音の地下室にずっと転がされていたっていうのに？」
　猫敷島　　「うん、情けないがあんな敷島でも一応「同類」なんだねえ、彼らが見た光景や感じたことが何度もフラッシュのように
　　　　　　　頭に浮かぶんだ、それで彼らの破壊工作というものが大まかではあるがわかっていた」
　猫春江　　「そうなんです、たまらない気分でしたわ、特にあの女・・犬春江っていうんですか？もう口にできないほど下品でいやらしいことを・・」
　バ春江　　「そうなの？もうホントに春江一族の面汚しよね」
　バ敷島　　「何だよ春江一族って？」
　バ春江　　「いいじゃないの別に」
　猫敷島　　「しかし自分たちがイメージによって作られた存在だとわかってやっと納得できたよ、１０日以上も飲まず食わずで転がされていたら普通死んでいたって不思議じゃないのにわりと平気なんだからねえ」
　猫春江　　「本当に不思議でしたわ、今だって特にお腹も空いてないし喉だってそんなに渇いてませんし・・」
　バ敷島　　「つまり僕たちは全員が不死身だってことですよ」
　猫敷島　　「ふむ・・不死身ねえ」
　バ敷島　　「特に猫敷島さんなんかこの世界の中心ですからね、生命力の強さは桁違いでしょう」
　猫敷島　　「君たちの方はどうなんだね？」
　バ春江　　「ええ、本来あたし達の創造主は正太郎君をメインにしてたんですけどね、こちらの猫猫宮さんに刺激されて今じゃあもう順位が逆転しちゃってますわ、おかげであたしもそのおこぼれに預かっちゃって、おほほほほ」

　バ敷島　　「でもなんかウチの場合、春江ばっかりパワフルになっちゃってね」
　猫敷島　　「それは・・逆に言うと君がどんどんＭになっているということじゃ？」
　バ敷島　　「・・そういう表現はちょっと抵抗あるけど」
　猫敷島　　「いや、こりゃ失敬」
　バ春江　　「とにかくまだ８時前だし、犬敷島たちが帰ってくるまでまだだいぶ時間があるみたいだからみんなで食事でもしませんこと？」
　猫敷島　　「うん・・まあ腹が減っては戦はできんと言うからね」
　猫春江　　「あたしお風呂に入ってさっぱりしたいわ」
　猫敷島　　「そうだよな、お互いかなり汗臭いもんな」
　バ春江　　「どうぞ、ゆっくり入ってらして、あたしその間に食事の用意をしておきますわ」
　猫敷島　　「そう？悪いね」
　バ春江　　「いえいえ、どういたしまして、ええと・・簡単にスパゲティでいいかしら？」
　猫敷島　　「ええ、別に何でも・・」
　猫春江　　「材料と調味料は全部揃ってますから自由に使ってくださいね」
　バ春江　　「了解しましたあ！」　（おどけて敬礼して見せる）

敷島邸の浴室　１０日以上に及ぶ体の垢を洗い流しバスタブに深々と身を沈めている猫敷島夫婦
　猫春江　　「ああ・・体の疲れが全部ほぐれていくみたいだわ」
　猫敷島　　「君と一緒にお風呂に入るなんて何年ぶりかな？」
　猫春江　　「そうね・・もうそうとう昔じゃないかしらね？」
　猫敷島　　「よく流しっこしたもんだがねえ」
　　　　（いつしかバスタブの中で猫敷島の手が春江の体を撫で回している）
　猫春江　　「ああん、もう、あなたったら何考えてるのよこんな時に」
　猫敷島　　「いや・・なんかいろんな意味で興奮してるもんでね」
　猫春江　　「そういうエネルギーはこの後のために取っておかなきゃダメでしょ？」
　猫敷島　　「まあ、そりゃわかってるんだが・・」
　猫春江　　「この続きはきちんと決着をつけた後でタップリと・・ねっ？」
　猫敷島　　「ああ・・うん」

キッチンでテーブルを囲みスパゲティを食べている二組の敷島夫妻、ミートソース、トマトソース、クリームソース、カルボナーラと多彩であるがすべて敷島邸のキッチンにあった高級缶詰であってバ春江の腕前とは無関係である、

　猫敷島　　「いやうまい、食べなくても死なないとわかってもやっぱりちゃんと食事しないと力が出ないな」
　バ敷島　　「しかし本当に美味しいですねこのソース」
　バ春江　　「このソースの缶詰・・外国から取り寄せたものみたいだけど？」
　猫春江　　「行きつけのレストランのオーナーシェフが是非にって勧めてくれたの、イタリアの高級ホテルで使ってるソースを缶詰にしたんですって」
　バ春江　　「へえ～、いかにも高そうねえ」
　猫敷島　　「ええ、ひと缶だいたい・・７千猫円くらいかしら？」
　バ春江　　「・・何なの猫円って？」
和気あいあいとした食事が終わり４人はリビングに移動した、時刻は間もなく午後１０時になろうとしている、
　猫敷島　　「さて、あと１～２時間もすれば犬敷島たちが帰ってくるだろう、私たちはそれを待ち伏せるわけだが、なるべく心を無の状態にして彼らに対する敵意を抑えた方がいい、なぜならさっきも言ったように彼らも私たちと「同類」には違いないからね、私が彼らの行動や感情を感じたように彼らも私たちの心を感じ取れると思った方がいいだろう」
　バ敷島　　「そうですね、待ち伏せを悟られてしまっては何にもならない、逃げられてしまっては僕たちだけで見つけて捕まえるのは至難の業だ」
　バ春江　　「だいいちそんな時間の余裕はないわ」
　猫春江　　「闘志は胸の奥にしまって無心で待ちましょう」
　猫敷島　　「・・では精神を統一して無我の境地を心がけよう」
　バ春江　　「無我の境地ねえ、言うのは簡単だけどけっこう難しいわね」
　バ敷島　　「特に君は煩悩が多いからなあ」
　バ春江　　「ふん、悪うございましたわね」
　バ敷島　　「無心になるって言っても感覚だけは研ぎ澄ましておかないとダメだ、だから居眠りなんかしちゃだめだよ」
　バ春江　　「うるさいわねえ、わかってるわよ」

かくして二組の敷島夫妻は己の存在を極力消して犬敷島たちの帰りを待ったのである　（つづく）
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～13</title>
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   <published>2006-10-26T09:43:37Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:43:32Z</updated>
   
   <summary>その日の深夜、間もなく日付が変わろうという時刻である、閑静な高級住宅街にガガーー...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
         <category term="次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
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      その日の深夜、間もなく日付が変わろうという時刻である、閑静な高級住宅街にガガーーン！という音がこだました、
酒に酔った犬敷島が運転するＢＭＷのオープンカーがヨロヨロと走ってきて敷島邸の門柱に激突した音である、

　犬春江　　「な～にやってんのよう、ヘタクソねえ」
　犬敷島　　「おろろろ？・・ちょこっとへっこんじまったかあ？」
　犬春江　　「ちょこっとって・・前グシャグシャじゃないのさ、あらら、煙も出てきちゃった」
　犬敷島　　「まあいいか、車なんかナンボでもあるんだしよう、げへへへ」
　犬春江　　「今のショックで酔いが冷めちゃったわ、キャハハハ」
　　　　　　　　（　隣の住人が物音に驚いて表に出てきた　）
　　隣人　　「だ・・大丈夫ですか敷島さん？」
　犬敷島　　「なんだあテメエ！見せ物じゃねえぞ！」
　　隣人　　「いやそんな・・私はただ大きな音がしたもので何かあったのかと・・」
　犬敷島　　「何でもいいからアッチ行け、ほれシッシッ」　（　犬でも追い払うように　）
　犬春江　　「シッシッ！」
　　　　　　　　（　ぶ然とした顔をして隣の住人は自宅に戻っていく　）
　犬敷島　　「さあ～てと、とっとと屁こいて寝るべえか」
　犬春江　　「寝るべえ寝るべえ」
　犬敷島　　「♪三年目～の浮気ぐらい多めに見てよ～ってかあ♪」
　犬春江　　「♪両手をつい～て謝ったってえ許してあ・げ・ないっとキャハハハ」
　　二人　　「♪パーヤパーヤ、パッパヤパヤ、パッパッパヤッパ～♪♪」
腕を組み少し千鳥足でご陽気に歌いながら家に入っていく犬敷島夫妻、玄関からリビングに入ってみると部屋の灯りが消えている、

　犬敷島　　「あれえ？春江、お前照明消したか？」
　犬春江　　「そんなめんどくさいことするわけないじゃん」
　犬敷島　　「俺も消した覚えはねえんだけどなあ・・ええと灯りのスイッチは・・おう、これだ」
犬敷島が照明のスイッチを入れると天井のシャンデリア型の照明器具に明かりが灯る、明るく照らされたリビングで思わず犬敷島たちはギョッとなりその場に固まってしまった、目の前に険しい顔つきで自分たちをにらんでいる「二組」の敷島夫妻がいるではないか！

　犬敷島　　「えっ？・・ええっ！」
　犬春江　　「な・・なんで敷島夫婦が二組も？」
　猫敷島　　「ずいぶんと派手に暴れてくれたな犬敷島！」
　猫春江　　「あんた達の悪事もこれまでよ！」
　バ春江　　「あたし達が来た以上はもう好き勝手はさせないわよ！」
　バ敷島　　「以下同文だ！」
　犬敷島　　「お・・お前らは何なんだよ？」
　バ春江　　「あたし達はバンワオー世界の敷島ペアよ」
　犬敷島　　「バ・・バンワオー？・・そんなもん知らねえぞ」
　バ春江　　「知ってようといまいと関係ないわよ、ギタギタにしてとっ捕まえてやるから覚悟おし！」
　バ敷島　　「以下同文だあ！」

犬敷島と犬春江はゆっくりとお互いの顔を見つめあうと「逃げろ！」という犬敷島の合図で二人は同時に左右に散った！
そして犬春江はやはり女性の習性なのか？キッチンへと一目散に走っていく、「お待ち！」と叫びながら後を追うバ春江と猫春江、

犬春江はキッチンに駆け込むと勝手口から外に脱出しようとドアに手をかけたがロックされていてピクリとも動かなかった、
敷島邸は厳重な防犯システムがセットされており外に出るにも決まった手順でロックを解除しなければならないのだが犬春江がそれを知る由もない、そうこうしている間にバ春江と猫春江がキッチンに飛び込んできた、犬春江は手近にあったフライパンを手に取ってふりかぶる、

　犬春江　　「ち、近づくんじゃないよ、ブッ殺されたいのかい！」
言うことは物騒だがなぜかキッチンに置いてある包丁に手はつけていない、幸い犬春江には包丁などという凶器を振り回すほどの度胸はなかったのだ、

　バ春江　　「あ～ら、おもしろいじゃない、やれるもんならやってごらん！」
バ春江はそう言うとすり鉢に入っていた太くて長いスリコギを手に身構える、猫春江は壁に引っ掛けてあった大きな鍋を武器として手に取りバ春江のうしろに控える格好になる、キッチンの通路は狭いため二人同時には攻撃をしかけずらい位置関係であった、

　犬春江　　「でえーーい！」
　バ春江　　「こんちくしょう！」
二人の春江がフライパンとスリコギを武器に激しく打ち合う、カーン、カーン、カン、カン！猫春江はその位置関係からして攻撃をしかけられずにいた、それに猫春江は精一杯闘志をかきたてているとはいえ元来戦闘的な性格ではないのだ、どうしても今一歩踏み込みをためらってしまう、その点三人の春江の中では最も「どう猛な」バ春江は犬春江の持つフライパンを弾き飛ばすほどの勢いでスリコギを打ち込む、
打ち合いが不利と見た犬春江はフライパンを捨てバ春江の懐に飛び込んで組み付いた、その勢いに押されたバ春江は犬春江ともども床にドサッと転がり激しくもみ合う、二人の春江がゴロゴロと上になったり下になったりをくり返しそれを見ていた猫春江はそのうちどっちがどっちの春江なのかわからなくなった、顔も服装も三人ともまったくの瓜二つなのである、いやこの場合瓜三つか？
そのうちどちらかの春江がどちらかの春江を馬乗りになって押さえつけ、こう言った、

　上になっている春江　　「さあ捕まえたわよ、犬春江め、もう観念おし！」
　下になっている春江　　「ち、違うわ猫春江さん、あたしはバ春江よ、犬春江はこいつよ！」
　上になっている春江　　「ま～なんて図々しい！猫春江さん、こんな奴の言うことなんか信じちゃだめよ！」
　　　　　　　猫春江　　「え・・ええ～と」
　下になっている春江　　「本当よ猫春江さん、本当にあたしがバ春江なのよ！」
　上になっている春江　　「いいかげんにおし！このウソツキ女め！」
　下になっている春江　　「それはこっちのセリフよう！」

その体勢のままもみ合いを続ける二人の春江、激しい掴み合いで二人の髪は乱れに乱れブラウスもボタンが飛んでしわくちゃでスカートも大きくベロンとめくれ上がっている、それを見た猫春江はハッとなり、そしてこう叫んだ、
　猫春江　　「わかったわ！犬春江はあんたよ！」　（　上になっている春江を指さす　）
　犬春江　　「ええっ！・・ど、どうして？」
　猫春江　　「あんたが履いてるそのド派手なパンティはあたしの洋服タンスに入ってるやつじゃないのよ！」
　犬春江　　「し・・しまったあ！」
　猫春江　　「もうごまかされないわ！」　（　猫春江が襲いかかる　）
　犬春江　　「キャーーッ！」
二人がかりで押さえ込まれ、あえなく犬春江は御用となった　　（つづく）
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～14</title>
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   <published>2006-10-30T05:44:56Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:46:02Z</updated>
   
   <summary>一方リビングでは犬敷島の捕り物劇がくり広げられていた、犬敷島は猫敷島のタックルを...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
         <category term="次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      一方リビングでは犬敷島の捕り物劇がくり広げられていた、犬敷島は猫敷島のタックルを身をよじってかわすと階段を駆け上がっていく、
バ敷島がそれを追いかけ階段を昇り切る直前で犬敷島に組み付いた、

　犬敷島　　「こ・・この野郎、離しやがれ！」
　バ敷島　　「逃がすもんかあ！」
　　　　（　階段でもみ合う二人、そこに猫敷島も駆けつけバ敷島に加勢する　）
　猫敷島　　「ジタバタしたって無駄だ、もう観念しろ！」
　犬敷島　　「畜生！てめえらーーっ！」
　バ敷島　　「こ・・こいつ案外、」
犬敷島は知性と品性が大きく欠如している代わりに体力だけは人一倍あるようで二人がかりでも押さえつけるのはなかなかに困難であった、暴れているうちに犬敷島が階段から足を滑らせ三人が大きくバランスを崩した、
　　　　　　「うわあ！」　　「うわわっ！」　　「うおっ！」
三人の敷島がダンゴ状態になって階下まで転がり落ちてしまった、
　　　　　　「ううう、」　　「いてて・・」　　「あたた・・」
体のあちこちをぶつけ苦悶の表情で身を起こして見つめ合う三人であったが誰が誰だかわからなくなってしまった、

　猫敷島　　「わ・・私は猫敷島だ！」
　敷島Ａ　　「私はバ敷島だ！」
　敷島Ｂ　　「何を言う！バ敷島は私だ！」
　敷島Ａ　　「なにい？貴様、いいかげんなことを言うな」
　敷島Ｂ　　「き、貴様こそ姑息なマネを！」
　　　　（　猫敷島の前で二人の敷島がつかみ合いを始めた　）
　敷島Ａ　　「この～、犬敷島めえ、観念しろ！」
　敷島Ｂ　　「誰が犬敷島だ！この大嘘つきめえ！」
　猫敷島　　「やめろ！二人ともそのまま動くな！」
　　　　（　猫敷島に大声で一括されて二人の敷島はもみ合いになったまま動きを止めキョトンとした目で猫敷島を見る　）
　猫敷島　　「本物のバ敷島なら私の質問にちゃんと答えられるはずだ、答えてもらおうじゃないか、まずお前だ、
　　　　　　　鉄人の主動力と駆動システムを言ってみろ」
　敷島Ｂ　　「鉄人の主動力は・・ＸＸエンジンでその制御機能はＸＸＸとＸＸＸとＸＸＸの３系統に分かれている」
　猫敷島　　「ようし、次はお前だ、鉄人の補助動力のしくみを言ってみろ」
　敷島Ａ　　「そ・・そりゃああの・・電気仕掛けで・・ガチャガチャと、」
　猫敷島　　「そんないいかげんな説明があるかあ！」　（　そう言って飛びかかっていく　）
　犬敷島　　「ち、ちくしょう！」
犬敷島は同じ敷島ではあってもその知識は科学者と呼ぶには程遠いものでシロートに多少毛の生えた程度である、それゆえに犬犬王の世界では最も低い身分であり貧乏暮らしを余儀なくされているのだ、
再び二人がかりで押さえ込まれた犬敷島であったが、とにかくもうメチャクチャに暴れまくりまたもや三人がもみ合いながら床をゴロゴロとダンゴ状態で転がった、そして何かの拍子でまた三人の体が離れた、三人とも傷ありアザありでひどい顔をしている、猫敷島がいち早く、

　猫敷島　　「わ・・私は猫敷島だ！」
　犬敷島　　「じゃ・・じゃあ俺はバ敷島だ！」
二人の敷島　「じゃあ俺はってことがあるかあ！」
　犬敷島　　「し、しまったあ！」
ここでついに猫敷島とバ敷島の必殺技が炸裂した、猫敷島は犬敷島の腕を取り腕ひしぎ逆十字固め！バ敷島は両足をからめて足四の字固め！
　犬敷島　　「ぎええええええーーーーーーーーーーっ！」
敷島邸に犬敷島の悲鳴が響きわたりついに犬敷島もここに御用となった、
床に転がって身動きできなくなった犬敷島の傍らでゼエゼエと息を弾ませている猫敷島とバ敷島、

　猫敷島　　「しかし・・手間取ったねえ・・」
　バ敷島　　「ええ・・本当にこいつ・・馬鹿力で・・あっ、痛ててて」（　顔をゆがめて切れた唇を押さえる　）
　バ春江　　「ほら、とっととお歩き！」
犬春江がバ春江と猫春江にしょっぴかれてリビングへやって来た、犬春江はロープの代わりに台所にあったサランラップでグルグル巻きにされている、

　猫敷島　　「やあご苦労さん、こっちもご覧のとおりだ」
　バ春江　　「あらあら、二人ともひどい顔ねえ」
　バ敷島　　「ああ、なんせ往生際の悪い奴でね」
　バ春江　　「こっちもそうよ、もみ合ってるうちに自分は犬春江じゃないとか言い出してさ」
　猫敷島　　「さすが同レベルの二人だ、やることは一緒だな」
　猫春江　　「あなた、私頑張ったわ・・でも・・でもとっても怖かった」　（　そう言ってバ敷島に抱きついた　）
　バ敷島　　「あのう・・猫春江さん」
　猫春江　　「はい？」
　バ敷島　　「僕、バ敷島ですけど・・」
　猫春江　　「あら、ごめんなさい」
　猫敷島　　「春江、おいで」
　猫春江　　「あなた！」　（　熱い抱擁を交わす猫敷島夫婦、それを見たバ春江は　）
　バ春江　　「あなた～、私もとっても怖かったわ～～」
　バ敷島　　「いいよ、無理にマネしなくても」
　バ春江　　「あっそう」
　犬春江　　「（　倒れている犬敷島に駆け寄り　）あんた～、大丈夫？」
　犬敷島　　「うう～、は、春江え～」
　犬春江　　「こんなにされちゃってえ、なんてヒドイ連中なの！」
　バ敷島　　「何がヒドイだ！自分たちのしたことを棚に上げてよく言うな」
　猫敷島　　「これが同じ敷島かと思うと情けなくなるね」
　猫春江　　「それで・・この二人をどうするんですの？」
　バ春江　　「あとのことはバンワオーさんがやってくれるわ、（　バンワオーさん、見ててくれてました？あたし達やりましたわ！
　　　　　　　猫敷島さん達を無事救出することができました　）」
　バンワ（（　ありがとう、二人とも本当によくやってくれたね、ご苦労さん、猫敷島さん、バンワオーです、ご無沙汰でした、今回はとんだ災難となってしまいましたが一刻も早くこの世界の安定を取り戻してください　））
　猫敷島　　「はい、さっそく着手いたします」
　猫春江　　「この世界のことは私たちに任せて頂いて私たちの創造主である猫猫宮さんを一刻も早く救出してあげてください」
　バンワ（（　はい、これで安心して犬犬王の世界に乗り込めます　））
　バ敷島　　「バンワオーさん、これで僕たちはお役御免ですね？」
　バンワ（（　うん、自分の世界に戻ってゆっくりと休んでくれ　））
　バ春江　　「あの～バンワオーさん？」
　バンワ（（　何かな？　））
　バ春江　　「あたし達・・こんなに頑張ったんだしい～何かごほうびとか頂いちゃってもいいんじゃないかな～～って」
　バンワ（（　うん・・そうだねえ　））
　バ春江　　「別に要求してるんじゃないんですよ、ただ、ごほうびがあってもいいかな～～って」
　バ敷島　　「それ、要求以外のなにものでもないだろ？」
　バ春江　　「うるさいわね」
　バンワ（（　わかった、じゃあこういう設定はどう？応募してた懸賞に当たってペアでハワイ旅行ってのはどうかな？　））
　バ春江　　「わーーっ！いい、それすごくいいです！ありがとうございま～す！」
　バ敷島　　「どうもすみません、我がまま言いまして」
　バンワ（（　いやいや、いいんだ、それくらいの報酬は当然だよ　））
　バ春江　　「やったわあなた！ハワイよハワイよ！カメハメハーーーーッ！」
　バ敷島　　「も・・もういいから帰ろう」　　　（つづく）
      
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   <title>次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～15</title>
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   <published>2006-11-06T14:35:29Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:49:20Z</updated>
   
   <summary>ここは犬犬王の世界、不乱拳博士の屋敷、 もうろうとなりながらもまだ意識を保ってい...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
         <category term="次元を越えて　猫猫宮救出作戦～犬犬王の逆襲～" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      ここは犬犬王の世界、不乱拳博士の屋敷、
もうろうとなりながらもまだ意識を保っている猫猫宮の顔を不乱拳が不思議そうに覗き込んでいる、

　不乱拳　　「・・おかしいな」
　　猫猫　　「な・・何がよ？」
　不乱拳　　「もうとっくに意識を失って完全な廃人になってもいい頃なんだが・・」
　　猫猫　　「ふん・・あたしの・・気力を・・ナメないで・・もらいたいわね」
　不乱拳　　「いやあ、気力なんかでどうにかできるもんじゃない、犬犬王様、犬敷島たちはちゃんと仕事をしてるんですか？」
　　犬犬　（　それがねえ、少し前からあの二人とコンタクトが取れなくなっちゃったのよ　）
　不乱拳　　「コンタクトできない？この女の世界にいるんじゃないんですか？」
　　犬犬　（　あたしが呼び戻さない限り自力で戻ってくることはできないから猫猫宮の世界にいるとは思うんだけどでもあの二人の存在をぜんぜん感じないのよね　）
　不乱拳　　「あの二人も一応「不死身」ですからな、だから殺されるということはない筈ですが、それなのに犬犬王様でもコンタクトが取れないとなると・・何者かに強引に追放されたという可能性も考えられますな？」

　　犬犬　（　そんなことができるのは創造主だけよ、それもそうとうなパワーの持ち主ね　）
　不乱拳　　「我々の行動を察知している創造主がいるんでしょうか？」
　　犬犬　（　まさか・・そんなはずは　）
その時、犬犬王の世界にバンワオーの声がこだました、
　　　　　　「天知る、地知る、人ぞ知る！お前たちの悪事を知っている」
　不乱拳　　「だ・・誰だ！」
天井にポッカリと空間の裂け目ができたかと思うとそこから一組の男女がドサドサッと落ちてきた、
　犬敷島　　「あたたた・・！」
　犬春江　　「痛～い！」
　不乱拳　　「お、お前たち！」
　　犬犬　（　ど、どうしたのよいったい？　）
　犬敷島　　「す、すみませ～ん犬犬王様あ」
　犬春江　　「バンワオー世界の敷島とかいうわけのわかんない二人が現れて～」
　　犬犬　（　バ、バンワオーですってえ！　）

犬敷島たちが落ちてきた空間の裂け目がどんどん広がっていく、そしてそこからまぶしいオーラの光がカーッと犬犬王の世界に注ぎ込んできた、
　　猫猫　　「な・・なんて素晴らしい光なの・・」
　不乱拳　　「うぐぐっ」　　犬敷島　「うげええ！」　　犬春江　「ひいい！」

その光は心清らかな者にとってはこの上ない活力となり反面歪んだ心の持ち主には胸をかきむしられるような不快感を与える、
　　　　カッポン、カッポン、カッポン、カッポッポン、カッポン・・・
鼓の音をＢＧＭに天空からキンキラキンの衣装をまとった一人のりりしい若侍が輝きを放ちながら不乱拳の部屋に舞い降りた、

　　若侍　　「ひと～つ人の心をもてあそび～、ふた～つ、精神世界における不らちな悪行三昧、みっつ醜い創造主の世界を退治てくれようバンワオー！」
　不乱拳　　「バ・・バンワオーだと？」
　　犬犬　（　ど、どうしてここが？　）
　　猫猫　　「本当に・・バンワオーさん？」
　バンワ　　「猫猫宮さん、なんといたわしい姿に、僕が来たからにはもう大丈夫だよ、すぐに助けてあげるからね」
　　猫猫　　「あ・・ありがとう」
　バンワ　　「犬犬王さん、僕も今度ばかりは堪忍袋の尾が切れたよ、気の毒だけど君の心も精神世界も完全に消滅させてもらうよ」
　　犬犬　（　ちょ、ちょっと待ってバンワオーさん、お願い話を聞いて！　）
　バンワ　　「問答無用だ！」
　不乱拳　　「おのれ！易々と消されてなるものか、オックスとバッカス！それに赤エイども、こいつをブッ殺せえ！」
ズシン、ズシンとオックスとバッカスが、そして赤エイの群れがバンワオーに向って来る、
　バンワ　　「ふん、愚かな！出てこいガイヤー！ポセイドン！」
ボンッ・・いきなりガイヤーとポセイドンが現れて不乱拳のロボットたちを迎え撃つ、
　　犬犬　（　な、なによ！鉄人のキャラじゃないじゃない　）
　バンワ　　「いいのだ！ここは横山精神世界だ、何を出そうとこっちの勝手だあ、行けえガイヤー、ポセイドン、そのポンコツどもを叩きつぶしてやれ！」
　　　　　　　　　グワーーン！　　グシャーーッ！
宇宙人が作ったという「反則設定」のロボットに昭和３０年代に作られたロボットがかなうはずがない、オックスもバッカスも一撃でバラバラに粉砕されてしまった、赤エイたちは戦いもせず「クエ～」と悲鳴を上げて逃げ去っていった、

　不乱拳　　「ああ～～、わ、私のロボットたちがあ～」
　　犬犬　（　もう～、いくらバンワオーさんでも許せないわ、宇宙の果てまで吹き飛ばしてやる！　）
　　　　　　　ゴオオオオオーーーーーーーッ！
風速何百メートルという途方もない強風がバンワオーに吹きつけられたが・・・
　バンワ　　「でえーーーい！」
ズバーッ！腰に差していた大刀を抜き一振りするとその強風がバンワオーの直前で切り裂かれ見当違いの方向に吹き抜けていく・・・
　　犬犬　（　ど・・どうして！　）
　バンワ　　「見たか、妖刀ムラマサの威力を！神に会っては神を斬り、魔物に会っては魔物を斬り、精神世界をも切り裂く破邪の剣だ！」
　　猫猫　　「か、カッコい～い」
　バンワ　　「サンキュー（　笑顔でピースサイン　）」
　　犬犬　（　や、やめてバンワオーさん！仲良くしましょ？ねっ、仲良くしましょ？　）
　バンワ　　「でやあーーーっ！」　ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、
バンワオーがムラマサを一振りするたびに犬犬王の世界が空間ごとバッサリと切り裂かれていく・・・
　　犬犬　（　や、や、やめてえーーーーーっ！　）
　不乱拳　　「ぐわわわーー！」　　　犬敷島　「おえええーーー！」　　　犬春江　「あぎゃぎゃーーーー！」
　バンワ　　「うりゃりゃりゃりゃりゃあーーーっ」　ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、

　　犬犬　（　きゃああああーーーーーーー！　）
バラバラに切り裂かれた犬犬王の世界、そのひとつひとつの破片が「真空状態」の中で分子レベルで崩壊を始めサラサラと飛散していく、
　　犬犬　（　ふ・・・不・・・乱・・・拳・・・ちゃ・・・あ・・・あ・・・ん・・・　）
　バンワ　　「犬犬王さん、君の方こそ横山世界のことは完全に忘れ去って何か別の分野に楽しみを見つけなさい」
　　犬犬　（　不・・・・ら・・・・ん・・・・け・・・・・・・・・　）
犬犬王の心も、そして彼女が作り上げた精神世界もすべて跡形もなく消滅した、何もなくなった中空の世界にバンワオーと猫猫宮の二人だけがフワフワと浮かんでいる、
　バンワ　　「もう全部終わったよ、どう猫さん、気分は？」
　　猫猫　　「ええ・・ありがとう、だいぶいいみたい」
　バンワ　　「猫敷島さんたちが今せっせと犬敷島たちの後始末をしてるからあとしばらくしたら完全に元気を取り戻すはずだよ」
　　猫猫　　「本当に・・バンワオーさんには何とお礼を言ったらいいか・・」
　バンワ　　「何言ってるのさ水臭い、君がいなくなっちゃったらもうコラボできないじゃないか、それに僕の敷島モノをちゃんと読んでくれてるのはひょっとしたら猫さんだけかもしれないし・・・」
　　猫猫　　「そんなこともないと思うけど」
　バンワ　　「いやあ、だって冷静に考えたらこういう作品・・かなり「変」だよ」
　　猫猫　　「う～ん、それは言えてるかも」
　バンワ　　「たった一人かもしれない貴重な愛読者を失いたくないからね」
　　猫猫　　「私にとってもバンワオーさんは貴重な存在よ」
　バンワ　　「僕たち縁があるんだよねえきっと・・」
　　猫猫　　「・・ところで何だってそんな桃太郎侍みたいな格好してるの？」
　バンワ　　「うん、自己暗示っていうか自分自身を奮い立たせるためにね、あえてこんなスタイルにしてみたんだ、だって悪質だったとはいえ犬犬王さんだって鉄人ファンだったわけでしょ？同じファンのひとりとしてその心を完全に消し去るなんてことはできればしたくなかったんだ、でも猫さんを救うためにはそうするしかなかった、だからあえて心を鬼にするためにこのキャラになり切ってみたんだ」
　　猫猫　　「なるほどねえ、でもやっぱりバンワオーさんはスゴイわ、犬犬王がいくらパワーアップしたってバンワオーさんの足元にも及ばなかったわね」
　バンワ　　「いやあ、それがそうでもなかったんだよ」
　　猫猫　　「そうなの？・・だってあんなに簡単に」
　バンワ　　「君への憎悪をエネルギーに犬犬王さんは僕もちょっとあなどれない程のパワーを身に着けていたんだ、
　　　　　　　僕一人の力じゃこんなに完璧な勝利は望めなかったよ」
　　猫猫　　「それじゃあ・・どうやって？」
　バンワ　　「うん、君を探して横山精神世界をさまよっている内に僕はいろんな創造主の人たちと触れ合うことができたんだ、みんな猫さんのことを本当に心配してくれてね、快く協力を引き受けてくれたんだよ」

　　猫猫　　「まあ・・」
　バンワ　　「みんなが心をひとつにして僕に想念パワーを送ってくれたんだ、おかげで僕のパワーは何倍にも膨れ上がったんだよ」
　　猫猫　　「驚いたわあ、そんなスゴイことになってたなんて・・」
　バンワ　　「みなさんに直接会ってお礼を言ってあげてよ、すぐ近くまで来てもらってるんだ」
　　猫猫　　「えっ！みなさん来てくれてるの？」
　バンワ　　「うん、紹介するよ、みなさ～～ん！」
　　猫猫　　「あっ、ちょっ、ちょっと待って！」
　バンワ　　「えっ？」
　　猫猫　　「その前に・・この顔を何とかしてもらえないかしら？」
　バンワ　　「ああ、そうか・・山田花子じゃちょっとねえ」
　　猫猫　　「ええ・・別に山田花子に恨みがあるわけじゃないけど、これじゃあねえ・・」
　バンワ　　「わかった、そうだな・・じゃあこれでどうかな（　バンワオーがさっと手のひらで猫猫宮の顔をなでる　）うん、いいねえ！」
　　猫猫　　「どんな顔にしてくれたの？」
　バンワ　　「（手鏡をパッと出して見せる　）ほら、こんな顔」
　　猫猫　　「あら、夏目雅子だなんてシブイわねえ！」
　バンワ　　「フフ、でしょ？じゃあ呼ぶよ、みなさ～～ん！ちょっと集まってくださ～～い！」
バンワオーの呼びかけに１０人ほどの創造主たちがパッと猫猫宮の前に現れた、
　バンワ　　「紹介するよ、僕にパワーを与えてくれた創造主の皆さん方だ、みなさん！おかげでこの通り猫猫宮さんを無事救出することができました、本当にありがとうございました」

創造主の面々が一人一人笑顔で猫猫宮の前に進み出る、

　　　　　　「初めまして牛牛猛（うしうし、もう）です、お会いできて光栄です」
　　猫猫　　「牛牛（うしうし）・・さん？ど、どうもありがとうございました」
　　　　　　「こんにちわ、馬馬品（うまうま、ひん）です、ＨＰ楽しく拝見してますよ」
　　猫猫　　「あ・・ありがとうございます」
　　　　　　「こんにちわ、虎虎我男（とらとら、がお）です、助かってよかったですね」
　　猫猫　　「は・はい・・おかげさまで」
　　　　　　「どうも、蛇蛇西（へびへび、しゃー）です」
　　猫猫　　「は、はあ・・」
　　　　　　「こんにちわ、狐田今（きつねだ、こん）です」
　　猫猫　　「ど・・どうも」
　　　　　　「狸田本（たぬきだ、ぽん）です」
　　猫猫　　「はあ・・」
　　　　　　「鼠田注（ねずみだ、ちゅう）です」
　　　　　　「象田派尾（ぞうだ、ぱお）です」
　　猫猫　　「・・・・・・・・・・」
　　　　　　「山羊山羊命（やぎやぎ、めえ）です」
　　　　　　「猿猿奇異（さるさる、きい）です、ウキキキキ！」
　　猫猫　　「も、もう勘弁してえ～」
　　　　　　　次元を越えて～猫猫宮救出作戦　　（完）　　　　
      
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   <title>正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア1</title>
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   <published>2006-11-26T03:55:06Z</published>
   <updated>2007-01-06T10:03:01Z</updated>
   
   <summary>正太郎の声　「大塚署長の中学校時代のクラスメイトでありドリーム玩具の社長を勤める...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      正太郎の声　「大塚署長の中学校時代のクラスメイトでありドリーム玩具の社長を勤める太田氏の発案で僕と大塚署長と敷島博士の「鉄人フィギアセット」が発売され好調なセールスを記録した、聞けばその年のフイギア業界の売れ行きベスト３に入ったというから驚きだ、当人たちにすればいささか気恥ずかしいが購入してくれた方々がたいへん喜んでくれていることと収益の一部がいくつかの環境保護団体に寄付されて結果的にとても有意義なことだったと自負している、第一弾のフィギアセットが発売されてからおよそ半年後、再び太田氏が大塚署長を伴って敷島研究所にやって来た、なんと僕たちのフイギアの第二弾を発売しようと言うのである」

敷島研究所
　　太田　　「いやあ、正太郎君、敷島博士、ご無沙汰をしておりました」
　正太郎　　「お久しぶりです」
　　敷島　　「太田さん、第二弾のフィギアを出されるんですって？」
　　太田　　「はい、全国のファンから要望がよせられましてな」
　　敷島　　「そんなに・・私たちなんかの人形に人気があるんでしょうかね？」
　　太田　　「ええ、そりゃもうたいへんなもんです、鉄人に対する大衆の支持がいかに熱いかということを物語っておりますよ」
　　敷島　　「まあ、喜んで頂けるなら私たちとしてはやぶさかではないのですが・・・」
　正太郎　　「でもどんなフィギアなのかやっぱり気になりますね、前回みたいにアレですか？そうとうデフォルメされちゃってるのかな？」
　　太田　　「はい、今回はですね、デフォルメの方向性をガラッと変えてみました」
　正太郎　　「・・方向性を変えた？」
　　太田　　「第一弾はメルヘンチックというかマンガチックというか、そんな感じでしたよね？それに比べたら今回のデフォルメはぐっとリアルになっとります、正太郎君の場合は中学３年生くらいの設定で逞しい「青年」の雰囲気をもたせてあります、同じく敷島博士の場合も逞しさとダンディさを併せ持つというイメージで作ってみました」
　正太郎　　「逞しい青年・・・ですか？」
　　敷島　　「逞しさとダンディさ・・・ですか？」
　　大塚　　「それじゃあ太田よ、ワシのフィギアも前回みたいなズングリムックリじゃのうてグッとひきしまった体形に？」
　　太田　　「ああ・・うん、それがなあ大塚、ちょっと言いにくいだが、」
　　大塚　　「なんじゃ？」
　　太田　　「今回お前のフイギアを発売する予定はないんだよ」
　　大塚　　「なんじゃとう！」
　　太田　　「お前さんの場合はみんな第一弾のフィギアで満足しとるみたいでな、別なバージョンを作って欲しいという要望は来とらんのだ」
　　大塚　　「なんじゃそれは！失礼な話じゃな！」
　　太田　　「そう言うなよ、ウチも商売だからさ、売れない商品を作るわけにはいかんのだ」
　　大塚　　「ふん、ああそうかい、もうええわい」
　　太田　　「怒らんでくれよ大塚」
　　大塚　　「誰も怒っとりゃせん！」
　　太田　　「どう見たって怒ってるだろ？」
　　大塚　　「ワシのことはいいからとっとと話を進めんかい！」
　　太田　　「わかった・・・ええと、それでですね、今回もお二人のフィギアの試作品をお持ちしましたのでご覧頂いて承諾を
　　　　　　　頂ければと・・まずこれが・・・正太郎君のフィギアです」
　正太郎　　「へえ、」
　　敷島　　「ほう」
　　太田　　「どうです？ほとんど高校生という雰囲気でしょ？」
　正太郎　　「ズボンがスラックスになってますね」
　　太田　　「ええ、半ズボンはちょっとどうかと思ったもので・・」
　　敷島　　「顔つきも精悍じゃないか、本当に青年の雰囲気というものがあるね」
　正太郎　　「フフ、やっぱり気恥ずかしいけど、でもこれならほとんど抵抗ないや」
　　太田　　「そう言って頂けると思ってましたよ、そしてこれが・・・敷島さんのフィギアになります」
　　大塚　　「ほう、こりゃあ・・」
　　太田　　「がっしりとしとるでしょう？」
　　敷島　　「これもまたオーバーだなあ、私はこんなに逞しくありませんよ」
　　太田　　「前回はあまりにもスマートにし過ぎましたからね、今回はその逆を行きました、こうすることで買い求める対象年齢がぐっと広がりますよ、若い女性はもちろんご婦人方にも人気が出ると思いますよ」
　　大塚　　「なかなか彫りの深いいい顔になっとるじゃないか」
　　太田　　「ねっ？ダンディズムを感じるでしょ？」
　　敷島　　「こういうのがダンディズムなんですかね？」
　　太田　　「フィギアというのは顔が命と言っても過言ではありませんからな、この表情を作るのにそうとう苦労しました」
　正太郎　　「博士、カッコいいじゃないですか」
　　敷島　　「そうかね？まあ確かに最初のフィギアと比べたら抵抗ははるかに少ないがね」
　　太田　　「如何でしょう？これでＯＫを頂けますかな？」
　　敷島　　「はあ・・まあこれならば何とか」
　正太郎　　「僕も異存はありません」
　　太田　　「いや、ありがとうございます、今回はかなり自信がありましたからな、そう言って頂けると思っておりました」
　　大塚　　「今回も収益の一部をどこぞの施設に寄付するんじゃろうな？」
　　太田　　「うん、親のいない子供たちの施設に役立ててもらおうと思ってな」
　　大塚　　「おう、そうか、そりゃいいことじゃ」
　正太郎　　「たくさん売れるといいですね」
　　太田　　「そこでですね、今回は宣伝としてテレビコマーシャルに力を入れたいと思っておるんです」
　　敷島　　「ほう、このフイギアをテレビのコマーシャルに？」
　　太田　　「そのためにですね、正太郎君と敷島博士に無理を承知で何とかご協力を頂けないものかと・・・」
　正太郎　　「何をするんですか？」
　　太田　　「はい、そのコマーシャルに出演して頂けないでしょうか？」
　正太郎　　「はあ？」
　　敷島　　「私たちが・・コマーシャルに？いや、それはいくらなんでも・・」
　　太田　　「だめでしょうか？」
　　敷島　　「役者じゃないんですから・・芝居なんかできませんよ」
　　太田　　「いえ、演技などしていただく必要はないんです、ただカメラの前でフィギアを手に持って笑顔で新しいフィギアをよろしくと
　　　　　　　ひと言サラッとコメントして頂ければそれでいいんです」
　　敷島　　「それにしたって・・ねえ正太郎君？」
　正太郎　　「自分のフィギアを本人が宣伝するなんて・・すごく照れくさいですよ」
　　太田　　「しかし宣伝としてのインパクトは十分です、売れ行きにも大きく影響しますし・・」
　正太郎　　「う～～ん」
　　敷島　　「すみませんが、勘弁してもらえませんかねえ？」
　　大塚　　「しかし・・・お前はホントに厚かましい奴じゃなあ」
　　太田　　「仕事熱心と言ってくれよ、もうスタジオだって押さえてあるんだ」
　　大塚　　「こら、本人たちの承諾も得とらんのに勝手なことをするな！」
　　太田　　「いやいや、ちょうどその日にわが社提供の歌番組「歌謡ゴールデンショー」の収録があるんでついでやってしまおうと思ってな」
　　大塚　　「歌謡ゴールデンショー？・・ああ、あの番組はお前んとこがスポンサーじゃったか」
　　太田　　「ああ、視聴率もいいんだぜ、敷島さん、ちょうどその日は演歌の女王美空はるみが出演することになっとるんです」
　　敷島　　「えっ！美空はるみが？」　（　敷島の目がキラリと輝いた　）
　　太田　　「聞くところによると彼女の大ファンだそうですな？」
　　敷島　　「ええもう、デビュー当時からのファンでして」
　　太田　　「先日もはるみちゃんとスタジオで話をしてましてね、このＣＭの話をしたら是非一度敷島博士とお会いしたいわ～なんてことを言ってましてね」
　　敷島　　「えっ！ほ・・本当ですか！」
　　太田　　「本当ですとも、でもお二人にあまり無理を押しつけるわけにもいきませんなあ、どうしてもお嫌なら何か他の方法を考えましょう、でもはるみちゃん・・がっかりするだろうな～、でもしょうがないかなあ～」
　　敷島　　「え、え～と・・」（　そわそわ　）
　　太田　　「そうですかあ～～ダメですかあ～～、はるみちゃんに何て言おうかなあ～～」
　　敷島　　「あの・・ねえ正太郎君」
　正太郎　　「はい？」
　　敷島　　「我々としては気恥ずかしい限りだがどうだろう？ここはこの際乗りかかった船という奴で、協力してあげてもいいんじゃないかな？」
　正太郎　　「いいんですか博士？」
　　敷島　　「私たちを支持してくれる大勢の方々のために少々の恥ずかしさは我慢をしようじゃないか」
　正太郎　　「そうですか・・博士がそれでいいんでしたら僕も・・」
　　太田　　「お引き受け頂けますか！」
　　敷島　　「はあ、私たちでお役に立てるのなら・・」
　　太田　　「ありがとうございます！とびきりいいＣＭを作らせて頂きますよ、収録は今週の土曜日の午後３時からを予定しておりますので
　　　　　　　ご多忙でしょうがスケジュールの調整をよろしくお願いします」
　　敷島　　「わかりました、どうかお手柔らかに」
　　大塚　　「（太田の耳元に小声でつぶやく）　ふん、芸能人をエサに使うとは考えよったのう、この悪党めが」
　　太田　　「人聞きの悪いこと言うな」　　（つづく）　
      
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   <title>正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア2</title>
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   <published>2006-11-27T05:11:23Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:56:15Z</updated>
   
   <summary>正太郎の声　「その週末の土曜日、僕たちは赤坂にある関東テレビに赴いた、用もないの...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      正太郎の声　「その週末の土曜日、僕たちは赤坂にある関東テレビに赴いた、用もないのに大塚の親父さんも野次馬根性丸出しでついて来た、僕としてはどうにでもなれという気持ちだったが敷島さんは美空はるみに会えるというので大きな花束を抱えてかなり舞い上がっていた」

テレビ局の人間に案内されて一行は「歌のゴールデンショー」の収録が行われる℃スタジオ前までやって来た、一行を待ち受ける太田社長、

　　太田　　「やあ、どうもどうも、お待ちしておりました、アレ？なんだ大塚、お前も来たのか？」
　　大塚　　「いいじゃないか来たって、そう邪険にするな」
　　太田　　「まあいいけどさ、ちょうど今歌番組のリハーサルが終わりましてね、２０分ほど小休止といったところです、中は雑然としとりますが、まあどうぞお入りください」
（太田に促されスタジオに入る三人）
　　大塚　　「ほう、テレビのスタジオというのはこういう風になっとるんかい」
　正太郎　　「天井が高いんですねえ、すごい数のライトだなあ」
　　敷島　　「ステージのセットが何とも派手だねえ」
　　太田　　「フフ、でも裏側から見るとひどいもんです」
　　敷島　　「あっ！あそこにいるのは歌手の森ひろしと五木進一じゃないですか！」
　　太田　　「ええ今回のゲストはあの二人と、そしてトリとして女王美空はるみが歌うわけです」
　　敷島　　「あ、あの・・はるみさんは？」（キョロキョロ）
　　太田　　「ええ、最初に音合わせをしましてね、それが終わって控え室で一服しておりますが、もうそろそろ顔を出すんじゃないかと・・・・あっ、噂をすればです、来ましたよ」

演歌の女王美空はるみがきらびやかな衣装を身にまとい何人もの付き人を従えてスタジオに入ってきた、
　　大塚　　「おおっ、美空はるみじゃあ！」
　正太郎　　「へえ～貫禄あるなあ」
　　敷島　　「こ、こんな近くで見られるなんて」（　心拍数がハネ上がる　）
　　太田　　「やあ、はるみちゃん、こっちこっち」（手招く）
　　美空　　「あら、社長、おはようございます」　（この世界ではたとえ夜でも『おはよう』なのだ）
　　敷島　　「わっ来る！美空はるみが来る！歩いて来るよ、歩いて！」
　　大塚　　「そりゃ歩きもしますよ」
　　太田　　「はるみちゃん、紹介しよう、こちらが今日のＣＭ撮影に出演してくださる金田正太郎君と敷島博士だ」
　　美空　　「初めまして、お噂はかねがね伺っております、美空はるみでございます」
　正太郎　　「初めまして、金田です」
　　敷島　　「し・・し・・敷島です、あの、これ・・」（　大きな花束を差し出す）
　　美空　　「まあキレイ、どうもありがとうございます」
　　太田　　「そして彼が呼んでないけどついて来た俺の友人の大塚だ」
　　大塚　　「よけいなこと言うな」
　　美空　　「大塚さんはＣＭ撮影をされませんの？」
　　太田　　「ああうん、こいつのフィギアはね、第一弾があまりにも素晴らしいということでそれ以上のリクエストがないんだよ」
　　美空　　「へえ、そういうもんなのかしら？」
　　大塚　　「はあ、なんか知らんけどそういうもんらしいです」
　　太田　　「それよりはるみちゃん、よかったねえ、念願かなってようやく敷島博士に会うことができて」
　　美空　　「ええ、あんなすごいロボットをお作りになった敷島さんてどんな方なんだろうって前々から思ってましたの、今日お姿を拝見してよくわかりましたわ、こんな素敵な方の人形ならそりゃ売れて当然ですもの」
　　敷島　　「い・・いや・・どうも・・参りましたな」
　　美空　　「今日は敷島さんのために精一杯歌います、ゆっくりと楽しんでいってくださいね」
　　敷島　　「あ・・ありがとうございます」
すっかりメロメロの敷島であったが実はこれには「裏」があった、時間を一週間ほど前に戻そう、
場所は同じくこの関東テレビのＣスタジオである、本番を終えた美空はるみに太田が話しかけている、

　　太田　　『・・そういうわけでね、来週の収録の時にこのスタジオでＣＭの撮影もついでにやってしまいたいんだよ』
　　美空　　『でも二人ともシロートさんなんでしょ？引き受けてくれるんですか？』
　　太田　　『そこなんだよねえ、いきなりＣＭに出てくれなんて言ったってねえ、普通は断わられちゃうよねえ～そこでさ、はるみちゃんに協力してほしいんだけどさ、聞くところによると敷島さんという人ははるみちゃんの大ファンなんだってさ、だからはるみちゃんが前々から敷島さんに会いたがってるって話をしてやったら食いつくんじゃないかと思うんだ』

　　美空　　『アタシが？・・でも別に会いたくないし』
　　太田　　『上辺だけでもいいからさ、会ったら一応嬉しそうに振舞ってあげてよ』
　　美空　　『いいんですか？そんな騙すようなことして』
　　太田　　『嘘も方便って言うじゃない、きっとはるみちゃんを目の前にしたら思いっきり舞い上がっちゃうだろうからわかりゃしないって』

まあ真実なんてこんなもんである、知らぬが仏、確かに敷島は幸福感で舞い上がっていた、そして華々しく本番が始まったのだ、
　　　　　　「みなさんコンバンワ！歌のゴールデンショーの時間がやって参りました、今日も豪華なゲストを迎えて素晴らしい歌をお届けします」

オープニングのあと森ひろしと五木進一が熱唱をくり広げたあとトリを飾るのは演歌の女王、美空はるみである、最前列でかぶりつくように見上げる敷島、
　　美空　　「♪ミカンの～花びらが～～♪風～に散ったよなあ～♪」
　　敷島　　「う～ん、いいねえ『ミカン追分』」
　　美空　　「♪ひ～と～り酒場でえ～♪飲む酒は～～とてもとても苦い酒え～♪」
　　敷島　　「く～～しみるねえ、『苦い酒』」
　　美空　　「♪勝～つと思えば～♪必ず～勝てる～♪」
　　敷島　　「いよっ、はるみちゃん！」
　　美空　　「♪ワッショイワッショイ～～♪そ～れ、それそれ宴会だあ～♪」
　　敷島　　「いよう！『宴会マンボ』！」
美空はるみは素晴らしい歌唱力で見事にヒットメドレーを歌いきった、「いやあ！よかったあ～！」感動のスタンディングオーベエションを送る敷島であった
　　　（　つづく　）　
      
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   <title>正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア3</title>
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   <published>2006-11-29T10:12:36Z</published>
   <updated>2007-01-06T09:57:54Z</updated>
   
   <summary>司会者　「それではこの辺でお別れいたします、来週のゲストは大御所、三波夏雄、森田...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
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         <category term="正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア　" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      司会者　「それではこの辺でお別れいたします、来週のゲストは大御所、三波夏雄、森田英雄のお二人です、どうぞお楽しみに」
出演者一同カメラに手を振ってエンディングが終了しテレビ収録は終わった、
　　　　　　　　「はーーい、ＯＫです、お疲れ様でした！」とスタジオにプロデューサーの声が流れる、
　　　　　　　　「お疲れ様！」　　「お疲れえ！」　　「お疲れさ～～ん！」
スタッフ、出演者が声をかけ合い三々五々スタジオを後にしていく、美空はるみが敷島の前を通り過ぎる、

　　敷島　　「いやあ、素晴らしかったですよ、はるみさん！」
　　美空　　「どうも」　（　軽く一礼しただけでサッサと出て行ってしまった　）
　　敷島　　「えっ・・？」
自分に会いたかったと言ったわりにはえらくあっさりと通り過ぎてしまった美空はるみの態度にちょっと肩すかしを食らった感のある敷島、
　　太田　　「いやあ、彼女このあとのスケジュールがかなり押してましてね、時間があれば敷島さんとゆっくり話したかったんでしょうが、残念ですな」
　　敷島　　「はあ・・そうですねえ、大スターですもん、そりゃそうですね」　（　と都合よく納得する敷島であった　）

歌のゴールデンショーの出演者およびスタッフ全員がスタジオを出て行き、後に残ったのはＣＭ撮影班と敷島たちだけである、
スタジオの片隅に２種類の簡単な背景が用意されている、若者風の部屋、そして書斎風のセットである、

　　監督　　「それじゃあまず衣装合わせとメイクをやりましょう、衣装さんメイクさんよろしく！」
正太郎と敷島にスタイリストが選んだ服が着せられる、正太郎には青いポロシャツ、敷島にはワインレッドのカッターシャツにダークグレーのジャケット、衣装合わせが終わるとヘアメイクで髪型を整える、さらに薄いファンデーションが顔全体に塗られ準備はＯＫとなった、

　　監督　　「じゃあまず正太郎君からいきましょう」
　正太郎　　「はい、お願いします」　（　若者風の部屋のセットのイスに腰かける　）
　　監督　　「（メモを見せ）　セリフはたったこれだけです、特に演技とかしなくていいですよ、フィギアを手に持って笑顔でセリフをさらっと言ってもらうだけでけっこうですから」
　正太郎　　「ええと・・はい、わかりました」
　　監督　　「とりあえずカメラを回します、リハーサルのつもりでやりますけど、もし問題なければ即ＯＫってことにしちゃいますから」
　正太郎　　「はい、」
　　監督　　「それじゃあいきます、ライト当てて！用意！３・・２・・１・・カチン！」
　正太郎　　「こんにちは、金田正太郎です、ドリーム玩具から僕の新しいフィギアが発売になりました、ぜひ君の部屋に飾ってやってください」
　　監督　　「・・はい、ＯＫ！」
　正太郎　　「今のでよかったですか？」
　　監督　　「ええもうバッチリ！さすが正太郎君だ、一発ＯＫですよ」
　正太郎　　「ありがとうございました」
　　監督　　「さあ次は敷島さんです、この調子でやっちゃいましょう、敷島さんのセリフはこれですので　（メモを渡す）」
　　敷島　　「あ・・はい」
　　　　（　メモをじっくりと見てぶつぶつとつぶやきながら書斎風のセットのイスに腰かける　）
　　監督　　「じゃあいきますよ、用意！３・・２・・１・・カチン！」
　　敷島　　「ごきげん・・いかがですか・・しき、しままま・・あっ、ごめんなさい！」
　　監督　　「はいカット！大丈夫ですよ敷島さん、リラックスしていきましょう」
　　敷島　　「はい・・スーーハーー（　呼吸を整えている　）」
　　監督　　「もう一度いきます、用意！３・・２・・１・・カチン！」
　　敷島　　「ご機嫌いかがですか、敷島です、私の新しいフィギアをぜひあなたの元へお届けしたい、どうぞよろしく」
　　監督　　「はいカット！」
　　敷島　　「・・どうでしたでしょうかねえ？」
　　監督　　「ちょっとねえ、笑顔がひきつってるんですよ、右の頬がヒクヒクッと動いちゃって・・」
　　敷島　　「ひきつってましたか？」
　　監督　　「気を取り直していきましょう、用意！３・・２・・１・・カチン！」
　　敷島　　「ご機嫌いかがですか、敷島です、私の新しいフィギアを・・」
　　監督　　「あっ！カット！・・・今度は鼻がヒクヒク動いてますよ」
　　敷島　　「えっ、鼻が？（　つい手で鼻を押さえる　）」
　　太田　　「監督、敷島さんの場合はダンディさが売りにもなっとるわけだから別ににこやかな笑顔である必要はないんじゃないかな？」
　　監督　　「そうですねえ・・じゃあほんの少しはにかむような感じでいきましょうか？」
　　太田　　「うん、それがいいと思うな」
　　監督　　「じゃあ敷島さん、少し気恥ずかしそうな笑みでお願いします」
　　敷島　　「はい・・実際かなり気恥ずかしいですしね」
　　監督　　「じゃあほとんど今の素の状態でいけちゃいますね、よしここで決めちゃいましょう、用意！３・・２・・１・・カチン！」
　　敷島　　「ご機嫌いかがですか、敷島です、私の新しいフィギアをぜひあなたの元へお届けしたい、どうぞよろしく」
　　監督　　「はいＯＫ！いやあそのはにかんだ笑顔、なかなかシブかったですよう、バッチリです！」
　　敷島　　「そうですか、ありがとうございます」
　　監督　　「社長、これでよろしいですか？」
　　太田　　「うん、ＯＫだ、正太郎君、敷島博士、どうもお疲れ様でした、お二人ともギャラなどお受け取りになる方ではないことぐらい承知しておりますが、このあとせめて食事くらいはおごらせてください、よろしいでしょう？」
　正太郎　　「あ・・はい」
　　敷島　　「はあ、ならばお言葉に甘えまして」
　　太田　　「大塚、お前も付き合えよ」
　　大塚　　「ほう、野次馬のワシにもおごってくれるんかい？」
　　太田　　「ああ、その代わりこれから局の人間とちょっと打ち合わせがあるんでな、悪いが３０分ほどここでお二人の相手をしててあげてくれんか」
　　大塚　　「（　おどけて　）へへ～～社長様！」　　（つづく）
      
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   <title>正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア4</title>
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   <published>2006-11-30T06:17:41Z</published>
   <updated>2007-01-06T10:00:03Z</updated>
   
   <summary>スタジオではＣＭ撮影班が手馴れた手つきでてきぱきとセットを片付けている、 　　大...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
         <category term="正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア　" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      スタジオではＣＭ撮影班が手馴れた手つきでてきぱきとセットを片付けている、

　　大塚　　「どうじゃね二人とも？撮影を終えた気分は？」
　　敷島　　「どうと言われてもねえ、なんかよくわからないうちに終わってしまいましたね」
　正太郎　　「ホント、そんな感じです」
　　大塚　　「さっきの映像が全国に流れるわけですからな、いやワシのフィギアが出なくてよかったですよ、もし出ていたらワシまでＣＭに引っぱり出されるところだった」
　正太郎　　「太田さんって・・人を丸め込めるのが上手な人ですねえ」
　　大塚　　「そうじゃね、『鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス』というタイプの奴じゃよ、今回は美空はるみをエサに敷島さんを陥落させよった」
　　敷島　　「はは・・見事にやられてしまいました」
　　大塚　　「しかし敷島さん、美空はるみともうちょっとゆっくり話ができるかと思っとりましたが残念でしたなあ」
　　敷島　　「フフ、ひょっとしたら一緒に食事でもできるかなと期待とかしてたんですけどね、まあしかたないでしょう、それはまた次の機会に・・」
　　大塚　　「そうですな・・また次の機会にでも」
　　　　（　その次の機会は永遠に訪れることはない　）

ふと大塚は撮影用のカメラに興味を示し近づいて行った、物珍しそうに右から左からなめ回すように見ている、
　　大塚　　「ふ～ん、ゴツイもんじゃなあ」
　正太郎　　「署長さんも趣味で８ミリをよく撮ってますよね」
　　大塚　　「うん、まあこれに比べりゃオモチャみたいなもんじゃが・・」
　　監督　　「カメラがお好きなんですか？」
　　大塚　　「ああ、どうも・・つい珍しくてね、この中にビデオテープが納まっとるんじゃね？」
　　監督　　「ええ、今アメリカの放送局でも使ってる最新のカメラです」
　　大塚　　「さぞ高いんじゃろうねえ」
　　監督　　「そうですねえ、２００万は下りません」
　　大塚　　「ヒュ～（口笛）」
　　監督　　「技術の進歩で映像はどんどん鮮明になっていますよ」
　　大塚　　「いいなあ、こういうカメラで撮ってみたいなあ」
　　監督　　「よかったら撮ってみますか？」
　　大塚　　「・・いいのかね？」
　　監督　　「ええ、順調に撮影が終了したんでまだカセットには１０分以上テープが残ってるんです、よろしかったらどうぞ」
　　大塚　　「それじゃあ・・ちょっとやらせてもらおうかな」
　　監督　　「ファインダーはここです、わかりますね？こうやって肩に担ぐようにして・・撮影のＯＮ，ＯＦＦはこのボタンです、ズームインとアウトはここを回せばできますから、撮った映像はこの再生ボタンを押せばファインダーから見ることができます」
　　大塚　　「ふむふむ、こうやって・・ここを回すとズームか、おう！こりゃあ敏感に反応するなあ」
　　　　（　大塚はまずカメラを正太郎に向ける　）
　　大塚　　「（ファインダーを覗きながら）　お～い、正太郎君」
　正太郎　　「ハハハ、」（　カメラに向って手を振る　）
　　大塚　　「なんか普通に撮ってもおもしろくないのう、おっ！」
ファインダーから眼を離して肉眼でスタジオの片隅を見る、間仕切りで細かく仕切られた一角に衣装や小物が雑然と置いてあるスペースを見つけた、

　　大塚　　「おう、そこにいろいろ置いてあるじゃないか」
　正太郎　　「そこって・・どこ？」
　　大塚　　「ほら、そこの間仕切りで仕切られたいちばん右じゃよ」
　　　　（　三人が近づいて覗きこむ　）
　正太郎　　「へえ、いろいろ小物とか衣装があるなあ、フフ・・つけヒゲにカツラもいっぱいだ」
　　大塚　　「監督さん、ここに置いてある物じゃが・・さわっちゃいかんのかな？」
　　監督　　「いえ、もう古い物ばかりですし、近々廃棄する予定ですからどうぞご自由に」
　　大塚　　「フフフ、じゃあ正太郎君、どれか衣装をつけてみなさい」
　正太郎　　「ええ～、僕がつけるのう？でも大人用ばっかりだからサイズがなあ・・」
　　大塚　　「そこに小さいのがあるじゃないか」
　正太郎　　「これ何だろう？カツラとセットになってるけど・・カツラのてっぺんに何で日の丸の旗が？ああ、そうかわかった！これ、「おそ松くん」に出てくるハタ坊だあ！」
　　大塚　　「ハタ坊って・・あの「ハタ坊だジョーっ」て言う奴だな？」
　正太郎　　「あれ、署長さん知ってるの？」
　　大塚　　「はは、ワシだってこう見えてもけっこうマンガを読んどるんじゃよ、こりゃあいい、正太郎君、そのハタ坊の衣装とカツラをつけてみなさい、ほれほれ、早く！」
　正太郎　　「フフ、もうしょうがないなあ」
　　　（　ハタ坊のよれよれの服と日の丸の旗が一本突き立っているカツラをかぶる　）
　正太郎　　「どう、これで？」
　　大塚　　「わははは、なかなか似合うね、でもイマイチハタ坊らしくないなあ」
　正太郎　　「（鏡を見て）　え～と、そうか、両方のほっぺたを赤くして、それと鼻水もつけないとな」
　　敷島　　「正太郎君、ここに頬紅があるよ、これ使ったら？」
　正太郎　　「目ざとく見つけますねえ・・ようし、こうなったらどうにでもなれだ！」
　　　（　両方の頬に紅を塗って赤くする　）
　　大塚　　「うははは、だいぶそれらしくなったじゃないか、あと・・鼻水になるような物はないかな？」
　正太郎　　「ええと・・そうだ、このメンソレータムなら青っ鼻に見えるでしょ？」
　　大塚　　「うん、そりゃ名案だ」
　　　　頬紅とメンソレータムをつけてハタ坊が完成した、目をトロ～ンとさせて・・・
　正太郎　　「僕～ハタ坊だジョ～」
　　大塚　　「わははは！うまいうまい！」　（　悦に入ってビデオカメラを回している　）
　　監督　　「あはははは！」
　　敷島　　「ははは、そのトロ～ンとした目と喋り方がいいよねえ」
　　大塚　　「正太郎君、さっきのＣＭ，そのハタ坊でやったらどうなるね？」
　正太郎　　「僕～、正太郎だジョ～、みんな～僕のフィギアを買ってくんないと僕泣いちゃうジョ～～」
　　大塚　　「わははは！こりゃ傑作じゃ！」
　　敷島　　「ははは、なかなか芸達者だねえ」
　正太郎　　「敷島さんも何かやってくださいよ」
　　敷島　　「えっ私？いや、私はいいよ」
　正太郎　　「ダメダメ！僕ばっかりズルいですよう」
　　敷島　　「何をやれっていうんだね？」
　正太郎　　「そうだ！僕がハタ坊やったから「おそ松くん」つながりでイヤミやってくださいよ」
　　敷島　　「イヤミって・・あのシェーッっていう？」
　正太郎　　「そうそう、イヤミだったらそのスーツのままでイケるし・・あとはつけヒゲとカツラだな」
　　　　　（　そう言ってそれっぽいヒゲとカツラを探し始める　）
　　敷島　　「おいおい・・」
　正太郎　　「あっ！このヒゲなんかそれっぽい、ちょっとつけてみて・・・ダメ！ほらほらじっとして・・」
　　大塚　　「うははは！イヤミのヒゲじゃあ、博士、メガネは取らんといかんですよ」
　　敷島　　「やれやれ・・」　（　メガネを外しケースに収める　）
　正太郎　　「カツラはええと・・うん、これだな、博士これつけて」
　　敷島　　「ええと・・こうかね？」
　正太郎　　「あはははは！」　（　指さして笑う　）
　　大塚　　「う～ん、これに出っ歯をつければ完璧なんじゃが・・」
　　敷島　　「勘弁してくださいよ、それにそんな物ありませんよ」
　　監督　　「出っ歯のつけ歯ならありますよ」
　正太郎　　「えっ、あるんですか？」
　　監督　　「そこの下から二番目の引き出しを開けてみてください、その中の黒っぽいケースの中に・・」
　正太郎　　「（言われた引き出しをあける）　このケースですね？・・あっ！これこれ！これピッタリ」
　　敷島　　「ちぇっ、そんな物まであるなんて・・」
　正太郎　　「ほらほら博士　（　強引に口に持っていく　）」
　　敷島　　「ちょ、ちょっと待ちなさい！一度よく洗ってから」
　正太郎　　「大丈夫ですって、後で口をゆすげばいいじゃないですか、ほらほら、」
　　敷島　　「ええい、もう」　（　カパッと出っ歯の入れ歯を装着する　）
　正太郎　　「あははは！イヤミだイヤミだ！」
　　大塚　　「わははは！不思議と違和感ありませんな」　（カメラを回している）
　　敷島　　「ええいもう、どうにでもなれ！」　　（つづく）
      
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   <title>正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア5</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.psymage.com/kei/novels/2006/12/o5.html" />
   <id>tag:www.psymage.com,2006:/kei/novels//1.66</id>
   
   <published>2006-12-02T05:04:10Z</published>
   <updated>2007-01-06T10:02:33Z</updated>
   
   <summary>大塚　　「（カメラを回しながら）　ほれほれ敷島さん、イヤミの決めポーズじゃ」 　...</summary>
   <author>
      <name>バンワオー</name>
      
   </author>
         <category term="正太郎日誌　「続」　Oｈ！フィギア　" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      大塚　　「（カメラを回しながら）　ほれほれ敷島さん、イヤミの決めポーズじゃ」
　　敷島　　「もう、わかりましたよ、シエーーッ！」
　正太郎　　「ダメダメ！ぜ～んぜんダメ！動きにキレがないですよ、もっとこういう風にシャープな動きで・・シエーーッと」
　　敷島　　「こうかね？シエーーッ」
　正太郎　　「もっとグッとアゴひいて！」
　　敷島　　「いちいちうるさいねえ、シエーーッ！」
　正太郎　　「あはは、いい感じになった」
　　大塚　　「じゃあ敷島さん、さっきのＣＭをイヤミ風にやってごらんなさいよ」
　　敷島　　「イヤミって・・ざんすとか言うんだよね？」
　正太郎　　「そう、それでウヒョヒョヒョヒョって笑うんです」
　　敷島　　「じゃあ・・シエーーッ！私は敷島ざんす」
　正太郎　　「私じゃなくてミーって言ってくださいよミーって」
　　敷島　　「シエーーッ！ミーは敷島ざんす！みんなミーの新しいフィギアを買うざんすよう、ウヒョヒョヒョヒョ」
　正太郎　　「あははは、最高！」
　　敷島　　「・・・ミーはもう情けないざんす」
　　大塚　　「いやあ、おもしろい映像が撮れたな、正太郎君、今の映像見てみるかね？」
　正太郎　　「あっ見せて見せて！」
　　大塚　　「じゃあこのファインダーを覗いてごらん・・いいかな？「再生」を押すよ」
　正太郎　　「（ファインダーを覗きながら）　あははは、これが僕？バカ丸出しだあ」
こうして待ち時間に楽しいひと時を過ごした三人であったが後日このふざけた映像がとんでもない悲劇を、いや喜劇を生むことになるのだ、

翌日　ドリーム玩具本社　社長室
　　太田　　「じゃあ、一応見せてくれ」
　　監督　　「はい」　（　カメラをテレビにつなぎ再生ボタンを押す　）
　テレビ　　『こんにちは金田正太郎です、ドリーム玩具から僕の新しいフィギアが・・・・・　』
　　太田　　「うん・・正太郎君のは特に問題ないな、このまま使おう」
　テレビ　　『ご機嫌いかがですか、敷島です、私の新しいフィギアを・・・・・・　』
　　太田　　「そうだなあ、敷島さんの映像はもう少し明るさを抑えてみてくれ・・・あとは特にない」
　　監督　　「わかりました、２～３日中にＢＧＭと字幕スーパーも仕上げておきますので」
　　太田　　「ああ、よろしく」
　　監督　　「では、そういうことで」　（　映像を止める　）
　　太田　　「あれっ？ちょっと待て、何だ今映ったのは？」
　　監督　　「えっ？」
　　太田　　「止める直前に変な映像が映ってたぞ・・なんか正太郎君みたいに見えたが・・」
　　監督　　「ああ・・これは待ち時間の間にみなさんがお遊びで撮ったやつでして」
　　太田　　「ちょっと見せてくれ」
　　監督　　「えっ？いやホントにふざけた映像なんですよ」
　　太田　　「いいから見せろ」
　　監督　　「あ・・はあ」　（　再生ボタンを押す　）
　　　　　　『僕正太郎だジョ～、みんな僕のフィギアを買ってくんないと・・』
　　　　　　『シエーーッ！ミーは敷島ざんす、みんなミーの新しいフィギアを・・・・』
　　太田　　「わはははは！こりゃあ傑作だ！」
　　監督　　「はあ、人間コスチュームを変えるとけっこうバカやっちゃいますね」
　　太田　　「うん、これだ！これだよ！・・こりゃあイケる！」
　　監督　　「はあ？」
　　太田　　「最初の映像なんておもしろくも何ともない、これならインパクトはバッチリだ！」
　　監督　　「こ・・この映像を使うっていうんですか？」
　　太田　　「ＣＭはな、１にも２にもインパクトだ、いいか、この映像に合うコミカルなＢＧＭつけろ、それと映像のバックにアニメーションでいろいろオカズをつけるんだ、フフフ、こりゃあウケるぞう」
　　監督　　「い、いいのかなあ？」
それからさらに二週間が経過した、初めてＣＭが放送されるというその日、敷島夫妻はテレビの前に陣取り歌謡ゴールデンショーが始まるのを待っている、やがて時報が午後８時を示すと、『みなさんこんばんわ、歌謡ゴールデンショーの時間です！今日も素晴らしい歌の数々をお送りします』

　　春江　　「始まったわ！このオープニングのあとのＣＭがそれでしょ？フフフ、どんな風になってるのかしら」
　　敷島　　「どんなって・・何度も言ってるだろ、ただ人形を手に持ってひと言サラッと喋るだけだって」
　　春江　　「そりゃ聞いてるけど、あなたのテレビ映りがどんなかなあって」
　　敷島　　「メイクとライトの当て具合でちょっぴりよそ行きの顔になってる程度さ」
オープニングが終わり「この番組は夢をお届けするドリーム玩具の提供でお送りいたします」という声が流れたあと・・

　　ＣＭ　　『僕、正太郎だジョ～、みんな僕のフィギアを買ってくんないと僕泣いちゃうジョ～』
　　春江　　「えっ？・・こういうＣＭなの？」
　　敷島　　「そ、そんな！・・ま、まさかあ！」（　と敷島が叫んだ直後　）
　　ＣＭ　　『シエーーッ！ミーは敷島ざんすう、みんなミーの新しいフィギアを買うざんすよ～ウヒョヒョヒョヒョ』
　　春江　　「な・・なんなのコレ？」
　　敷島　　「あわ！・・あわわわ！」
その強烈なインパクトのＣＭは茶の間で大ウケしフィギア第二弾はまたも大ヒットとなったが
このＣＭが流れてからしばらくの間、敷島夫婦は一歩も表に出られなかったという
　　
　　　　　　　正太郎日誌　「続」Oｈ！フィギア　（完）　　　　
      
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   <title>クリスマスキャロル</title>
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   <published>2006-12-29T09:34:16Z</published>
   <updated>2007-01-06T10:24:32Z</updated>
   
   <summary>イルミネーションときらきら輝く飾りに彩られた巨大なツリーが、深まる夕暮れの中にラ...</summary>
   <author>
      <name>鉄影</name>
      
   </author>
         <category term="クリスマスキャロル" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      イルミネーションときらきら輝く飾りに彩られた巨大なツリーが、深まる夕暮れの中にライトアップされた姿を浮かび上がらせていた。
道を歩く人々の口からは真っ白な息の帯が流れる、ここ、ニューヨークは厳しい寒波に包まれていた、だがショーウインドウから流れる暖かそうな黄金色の光に照らされて、人々の足取りにはどことなくうきうきした様子が感じられた。
クリスマスを数日後に控えて、街全体が活気づいているようだった。
　
「パパ、早く！」
手に大きな紙袋を提げた真っ赤なコート姿の少女が元気な声を上げた。
「待ってくれよ、マリア」
両手いっぱいの荷物を抱え直しながら、アレックスは数メートル先を行く娘に声をかける。
（少し買い込み過ぎたかな）
（「甘やかし過ぎです！何度言ったらわかるんですか！」）
マリアの面倒を見てもらっているグラディス夫人にまたお目玉をもらうのは確実だ、しかし仕事の関係でいつも一緒にいることが出来ない、久しぶりに会えた娘につい甘くなってしまったっていいじゃないか。
「早く！早く！」
そう言いながら立ち止まって笑顔で自分を待ってくれている娘の姿を見て、アレックスは身の内に湧き上がる幸せを感じていた。
（よく育ってくれた）
妻のスーザンが交通事故でこの世を去ったとき、マリアはまだ３歳にもなっていなかった。
それから８年、真っ直ぐに素直に、本当に良く育ってくれた・・・
高い報酬、尊敬できる上司にも恵まれ、達成感もある、今の仕事にやりがいを感じるアレックスだが、あちこち忙しくとび回らなければならないために娘と一緒に過ごす時間がなかなか持てない事が不満だった。
今も大きなプロジェクトの進行中であり、結果が出るのは半年以上先の事になる、このプロジェクトが成功すれば、（一山越える。娘とももっと一緒にいられるようになる。がんばるぞ）
　
***
　
ピィッ！ピィッ！ピィッ！
高出力レーザーの攻撃を紙一重で避けてジャンプ、天井にぶち当たる寸前でくるりと体を入れ替え、足から天井に「着地」すると同時に蹴り飛ばすように離れる。
ピィッ！ピィッ！ピィッ！
たった今、体が占めていた空間を数条のレーザーが交差した。
ピッ！ピッ！ピッ！
床に向かって矢のように落下しながらポケットから取り出した鉄球を指で弾く。
ガ！ガン！ガン！
蛇の鎌首の様な形をした可動式レーザー放射器のボディに丸い小さな穴が開き、中枢を破壊された放射器が沈黙する。が、壊れた放射器はすぐに壁に収納され、入れ替わりに現れた新たな放射器が攻撃を再開する。
このレーザー光は目に見えない、しかしバビル２世の目は不可視のレーザー光を捕らえているかのようだった。次々に放たれるレーザー光の全てを紙一重でかわし切り、さらに指で弾いた鉄球で確実に放射器を破壊してゆく。学生服のポケットには工業用のボールベアリングの球がたっぷりと入れてある、パチンコ玉より一回り小ぶりの ただの鋼鉄の球が、バビル２世の指にかかると拳銃弾以上の威力を発揮した。
ガン！ガン！ガン！
すでに数十機のレーザー放射器を破壊していた、だが攻撃は弱まるどころかより一層激しさを増してゆく、
（誤算だったな・・・）

      
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   <title>クリスマスキャロル2</title>
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   <published>2006-12-30T03:39:35Z</published>
   <updated>2007-01-06T10:26:47Z</updated>
   
   <summary>一週間ほど前、ニューヨーク市街に謎のロボットが現れて暴れ、警察と軍によって鎮圧さ...</summary>
   <author>
      <name>鉄影</name>
      
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         <category term="クリスマスキャロル" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.psymage.com/kei/novels/">
      一週間ほど前、ニューヨーク市街に謎のロボットが現れて暴れ、警察と軍によって鎮圧されるという事件が起こった。はでに暴れたわりには負傷者もほとんど出なかった。
バベルの塔のコンピュータはこの事件を、
 1. ロボットはヨミの組織のロボットである。
 2. 日本のF市における攻防の決着により、ヨミの組織はほぼ壊滅状態にある。
 3. ヨミの組織の残存勢力（極めて少数による）によって起こされた事件である。
 4. その意図はバビル２世に向けてのメッセージ・挑戦である。
と分析した。
　
１２月の雪のニューヨーク市。クリスマスも近く浮きたつ人々の間に、降る雪の白さとは対照的な黒い学生服の姿があった。
バビル２世の能力は、ほどなく一つの建物を特定する。
街の一角にある古ぼけた外観の目立たないビル、バビル２世はためらう事なく足を踏み入れた。
（ヨミを倒した今、自分にかなう者はいない。罠が仕掛けられていても、そんなものは打ち破ってみせる）
傲慢とも思える強烈な自負心を裏づけに真正面から乗り込んだバビル２世だったが、そこで自動機械による激烈な攻撃を受けることとなる。
　　
（５秒、いや３秒でいい・・・）
精神を集中する時間が持てれば、備わった強大な超能力を発動させて、窮地を脱し反撃に転じることも可能だろう。
しかし「敵」は、その時間を一瞬たりとも与えるつもりは無さそうだった。
　
ビルの一室。
さまざまなスイッチ類の並ぶコンソールに囲まれ、専用チェアに腰を下ろした人物が、正面の大スクリーンを凝視していた。
スクリーンにはバビル２世の姿が映し出されている、降り注ぐレーザー光をかわしながら次々にレーザー放射器を破壊している、壊された放射器の数を表すスクリーン端のデジタル数字が３ケタに達していた。
コンソールに向かう人物は、制御パネルに手を伸ばし、カチリとスイッチを入れた。
ブーーン、
ビルの廊下、天井に近い壁の一部に穴が開き、
バサバサバサ、
十数羽の小鳥のようなものが飛び出し、空中で素早く向きを変えると、バビル２世のいる方向に向かって一斉に飛び去った。
　
シュッ！
「う！」
レーザー攻撃にさらされるバビル２世を何かが襲った。
かろうじてかわしたバビル２世、その学生服の脇腹が、すぱりとカミソリで切られたように裂けている。
（これは！）
自分を取り囲んで飛び回るものがあった。レーザー攻撃とは完全にシンクロが取られているらしく、小鳥のようなそれはレーザーを意に介さず自在に周囲を飛び回っている。
（ロボットの、コウモリ？！）
超音波で障害物を避けて飛びながら、設定された「目標」に体当たりを行い、内蔵された高性能爆弾で「目標」を爆砕する、飛び回る爆弾ともいえるコウモリ型ロボットである。
さらにその両翼は鋭利な刃物となっていた。
ピィィ！
「く！」
ザシュッ！
「ぐう！」
レーザー攻撃とロボットコウモリの攻撃、さすがのバビル２世も二種類の攻撃を完全にかわす事は不可能だった。
ザ！
バシュ！
致命傷は避け、ダメージは最小限に留めてはいた、だが着ている学生服はずたずたに裂け、バビル２世の全身は今や血まみれであった。
（いかん！このままでは・・・）
　
コンソールに向かい、バビル２世の姿をスクリーンで見つめる人物。その手が動き、パネルの別なスイッチをカチリと押す。
　
ガガー、
廊下の曲がり角の突き当たりの壁が大きく開いた。
その中から天井を圧するほどの巨体が姿を現す。
「バラン！」
バビル２世の宿敵ともいえる バラン・ロボットの登場であった。
      
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