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次元を越えて 猫猫宮救出作戦~犬犬王の逆襲~15

ここは犬犬王の世界、不乱拳博士の屋敷、
もうろうとなりながらもまだ意識を保っている猫猫宮の顔を不乱拳が不思議そうに覗き込んでいる、

 不乱拳  「・・おかしいな」
  猫猫  「な・・何がよ?」
 不乱拳  「もうとっくに意識を失って完全な廃人になってもいい頃なんだが・・」
  猫猫  「ふん・・あたしの・・気力を・・ナメないで・・もらいたいわね」
 不乱拳  「いやあ、気力なんかでどうにかできるもんじゃない、犬犬王様、犬敷島たちはちゃんと仕事をしてるんですか?」
  犬犬 ( それがねえ、少し前からあの二人とコンタクトが取れなくなっちゃったのよ )
 不乱拳  「コンタクトできない?この女の世界にいるんじゃないんですか?」
  犬犬 ( あたしが呼び戻さない限り自力で戻ってくることはできないから猫猫宮の世界にいるとは思うんだけどでもあの二人の存在をぜんぜん感じないのよね )
 不乱拳  「あの二人も一応「不死身」ですからな、だから殺されるということはない筈ですが、それなのに犬犬王様でもコンタクトが取れないとなると・・何者かに強引に追放されたという可能性も考えられますな?」

  犬犬 ( そんなことができるのは創造主だけよ、それもそうとうなパワーの持ち主ね )
 不乱拳  「我々の行動を察知している創造主がいるんでしょうか?」
  犬犬 ( まさか・・そんなはずは )
その時、犬犬王の世界にバンワオーの声がこだました、
      「天知る、地知る、人ぞ知る!お前たちの悪事を知っている」
 不乱拳  「だ・・誰だ!」
天井にポッカリと空間の裂け目ができたかと思うとそこから一組の男女がドサドサッと落ちてきた、
 犬敷島  「あたたた・・!」
 犬春江  「痛~い!」
 不乱拳  「お、お前たち!」
  犬犬 ( ど、どうしたのよいったい? )
 犬敷島  「す、すみませ~ん犬犬王様あ」
 犬春江  「バンワオー世界の敷島とかいうわけのわかんない二人が現れて~」
  犬犬 ( バ、バンワオーですってえ! )

犬敷島たちが落ちてきた空間の裂け目がどんどん広がっていく、そしてそこからまぶしいオーラの光がカーッと犬犬王の世界に注ぎ込んできた、
  猫猫  「な・・なんて素晴らしい光なの・・」
 不乱拳  「うぐぐっ」  犬敷島 「うげええ!」  犬春江 「ひいい!」

その光は心清らかな者にとってはこの上ない活力となり反面歪んだ心の持ち主には胸をかきむしられるような不快感を与える、
    カッポン、カッポン、カッポン、カッポッポン、カッポン・・・
鼓の音をBGMに天空からキンキラキンの衣装をまとった一人のりりしい若侍が輝きを放ちながら不乱拳の部屋に舞い降りた、

  若侍  「ひと~つ人の心をもてあそび~、ふた~つ、精神世界における不らちな悪行三昧、みっつ醜い創造主の世界を退治てくれようバンワオー!」
 不乱拳  「バ・・バンワオーだと?」
  犬犬 ( ど、どうしてここが? )
  猫猫  「本当に・・バンワオーさん?」
 バンワ  「猫猫宮さん、なんといたわしい姿に、僕が来たからにはもう大丈夫だよ、すぐに助けてあげるからね」
  猫猫  「あ・・ありがとう」
 バンワ  「犬犬王さん、僕も今度ばかりは堪忍袋の尾が切れたよ、気の毒だけど君の心も精神世界も完全に消滅させてもらうよ」
  犬犬 ( ちょ、ちょっと待ってバンワオーさん、お願い話を聞いて! )
 バンワ  「問答無用だ!」
 不乱拳  「おのれ!易々と消されてなるものか、オックスとバッカス!それに赤エイども、こいつをブッ殺せえ!」
ズシン、ズシンとオックスとバッカスが、そして赤エイの群れがバンワオーに向って来る、
 バンワ  「ふん、愚かな!出てこいガイヤー!ポセイドン!」
ボンッ・・いきなりガイヤーとポセイドンが現れて不乱拳のロボットたちを迎え撃つ、
  犬犬 ( な、なによ!鉄人のキャラじゃないじゃない )
 バンワ  「いいのだ!ここは横山精神世界だ、何を出そうとこっちの勝手だあ、行けえガイヤー、ポセイドン、そのポンコツどもを叩きつぶしてやれ!」
         グワーーン!  グシャーーッ!
宇宙人が作ったという「反則設定」のロボットに昭和30年代に作られたロボットがかなうはずがない、オックスもバッカスも一撃でバラバラに粉砕されてしまった、赤エイたちは戦いもせず「クエ~」と悲鳴を上げて逃げ去っていった、

 不乱拳  「ああ~~、わ、私のロボットたちがあ~」
  犬犬 ( もう~、いくらバンワオーさんでも許せないわ、宇宙の果てまで吹き飛ばしてやる! )
       ゴオオオオオーーーーーーーッ!
風速何百メートルという途方もない強風がバンワオーに吹きつけられたが・・・
 バンワ  「でえーーーい!」
ズバーッ!腰に差していた大刀を抜き一振りするとその強風がバンワオーの直前で切り裂かれ見当違いの方向に吹き抜けていく・・・
  犬犬 ( ど・・どうして! )
 バンワ  「見たか、妖刀ムラマサの威力を!神に会っては神を斬り、魔物に会っては魔物を斬り、精神世界をも切り裂く破邪の剣だ!」
  猫猫  「か、カッコい~い」
 バンワ  「サンキュー( 笑顔でピースサイン )」
  犬犬 ( や、やめてバンワオーさん!仲良くしましょ?ねっ、仲良くしましょ? )
 バンワ  「でやあーーーっ!」 ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、
バンワオーがムラマサを一振りするたびに犬犬王の世界が空間ごとバッサリと切り裂かれていく・・・
  犬犬 ( や、や、やめてえーーーーーっ! )
 不乱拳  「ぐわわわーー!」   犬敷島 「おえええーーー!」   犬春江 「あぎゃぎゃーーーー!」
 バンワ  「うりゃりゃりゃりゃりゃあーーーっ」 ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、ズバッ、

  犬犬 ( きゃああああーーーーーーー! )
バラバラに切り裂かれた犬犬王の世界、そのひとつひとつの破片が「真空状態」の中で分子レベルで崩壊を始めサラサラと飛散していく、
  犬犬 ( ふ・・・不・・・乱・・・拳・・・ちゃ・・・あ・・・あ・・・ん・・・ )
 バンワ  「犬犬王さん、君の方こそ横山世界のことは完全に忘れ去って何か別の分野に楽しみを見つけなさい」
  犬犬 ( 不・・・・ら・・・・ん・・・・け・・・・・・・・・ )
犬犬王の心も、そして彼女が作り上げた精神世界もすべて跡形もなく消滅した、何もなくなった中空の世界にバンワオーと猫猫宮の二人だけがフワフワと浮かんでいる、
 バンワ  「もう全部終わったよ、どう猫さん、気分は?」
  猫猫  「ええ・・ありがとう、だいぶいいみたい」
 バンワ  「猫敷島さんたちが今せっせと犬敷島たちの後始末をしてるからあとしばらくしたら完全に元気を取り戻すはずだよ」
  猫猫  「本当に・・バンワオーさんには何とお礼を言ったらいいか・・」
 バンワ  「何言ってるのさ水臭い、君がいなくなっちゃったらもうコラボできないじゃないか、それに僕の敷島モノをちゃんと読んでくれてるのはひょっとしたら猫さんだけかもしれないし・・・」
  猫猫  「そんなこともないと思うけど」
 バンワ  「いやあ、だって冷静に考えたらこういう作品・・かなり「変」だよ」
  猫猫  「う~ん、それは言えてるかも」
 バンワ  「たった一人かもしれない貴重な愛読者を失いたくないからね」
  猫猫  「私にとってもバンワオーさんは貴重な存在よ」
 バンワ  「僕たち縁があるんだよねえきっと・・」
  猫猫  「・・ところで何だってそんな桃太郎侍みたいな格好してるの?」
 バンワ  「うん、自己暗示っていうか自分自身を奮い立たせるためにね、あえてこんなスタイルにしてみたんだ、だって悪質だったとはいえ犬犬王さんだって鉄人ファンだったわけでしょ?同じファンのひとりとしてその心を完全に消し去るなんてことはできればしたくなかったんだ、でも猫さんを救うためにはそうするしかなかった、だからあえて心を鬼にするためにこのキャラになり切ってみたんだ」
  猫猫  「なるほどねえ、でもやっぱりバンワオーさんはスゴイわ、犬犬王がいくらパワーアップしたってバンワオーさんの足元にも及ばなかったわね」
 バンワ  「いやあ、それがそうでもなかったんだよ」
  猫猫  「そうなの?・・だってあんなに簡単に」
 バンワ  「君への憎悪をエネルギーに犬犬王さんは僕もちょっとあなどれない程のパワーを身に着けていたんだ、
       僕一人の力じゃこんなに完璧な勝利は望めなかったよ」
  猫猫  「それじゃあ・・どうやって?」
 バンワ  「うん、君を探して横山精神世界をさまよっている内に僕はいろんな創造主の人たちと触れ合うことができたんだ、みんな猫さんのことを本当に心配してくれてね、快く協力を引き受けてくれたんだよ」

  猫猫  「まあ・・」
 バンワ  「みんなが心をひとつにして僕に想念パワーを送ってくれたんだ、おかげで僕のパワーは何倍にも膨れ上がったんだよ」
  猫猫  「驚いたわあ、そんなスゴイことになってたなんて・・」
 バンワ  「みなさんに直接会ってお礼を言ってあげてよ、すぐ近くまで来てもらってるんだ」
  猫猫  「えっ!みなさん来てくれてるの?」
 バンワ  「うん、紹介するよ、みなさ~~ん!」
  猫猫  「あっ、ちょっ、ちょっと待って!」
 バンワ  「えっ?」
  猫猫  「その前に・・この顔を何とかしてもらえないかしら?」
 バンワ  「ああ、そうか・・山田花子じゃちょっとねえ」
  猫猫  「ええ・・別に山田花子に恨みがあるわけじゃないけど、これじゃあねえ・・」
 バンワ  「わかった、そうだな・・じゃあこれでどうかな( バンワオーがさっと手のひらで猫猫宮の顔をなでる )うん、いいねえ!」
  猫猫  「どんな顔にしてくれたの?」
 バンワ  「(手鏡をパッと出して見せる )ほら、こんな顔」
  猫猫  「あら、夏目雅子だなんてシブイわねえ!」
 バンワ  「フフ、でしょ?じゃあ呼ぶよ、みなさ~~ん!ちょっと集まってくださ~~い!」
バンワオーの呼びかけに10人ほどの創造主たちがパッと猫猫宮の前に現れた、
 バンワ  「紹介するよ、僕にパワーを与えてくれた創造主の皆さん方だ、みなさん!おかげでこの通り猫猫宮さんを無事救出することができました、本当にありがとうございました」

創造主の面々が一人一人笑顔で猫猫宮の前に進み出る、

      「初めまして牛牛猛(うしうし、もう)です、お会いできて光栄です」
  猫猫  「牛牛(うしうし)・・さん?ど、どうもありがとうございました」
      「こんにちわ、馬馬品(うまうま、ひん)です、HP楽しく拝見してますよ」
  猫猫  「あ・・ありがとうございます」
      「こんにちわ、虎虎我男(とらとら、がお)です、助かってよかったですね」
  猫猫  「は・はい・・おかげさまで」
      「どうも、蛇蛇西(へびへび、しゃー)です」
  猫猫  「は、はあ・・」
      「こんにちわ、狐田今(きつねだ、こん)です」
  猫猫  「ど・・どうも」
      「狸田本(たぬきだ、ぽん)です」
  猫猫  「はあ・・」
      「鼠田注(ねずみだ、ちゅう)です」
      「象田派尾(ぞうだ、ぱお)です」
  猫猫  「・・・・・・・・・・」
      「山羊山羊命(やぎやぎ、めえ)です」
      「猿猿奇異(さるさる、きい)です、ウキキキキ!」
  猫猫  「も、もう勘弁してえ~」
       次元を越えて~猫猫宮救出作戦  (完)    

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2006年11月06日 23:35に投稿されたエントリーのページです。

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