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復刻版 正太郎日誌 鉄人バベルの塔へ3

式典終了の翌日、午前6時、バラビア国王軍東部方面基地、
ジープ2台に五十嵐、正太郎、護衛の兵士6名が分乗、ギド国王の到着を待つ、ほどなく国王のリンカーンコンチネンタルが到着、

  ギド  「本当に護衛は6人でよろしいのですな?」
 五十嵐  「はい、大勢で行けばよけいな刺激を与えますから」
  ギド  「万一の場合に備えて砂漠の入り口に二個師団とヘり部隊、それにギドロボットのすべてを配備しておきます」
 五十嵐  「お気遣いを感謝します」
  ギド  「正太郎君、よろしく頼む」
 正太郎  「はい」
 五十嵐  「では、そろそろ・・」
  ギド  「お二人ともどうかご無事で」
 正太郎  「ありがとうございます」
  兵士  「では出発します」

2台のジープがエンジンを始動させ中央ゲートから朝焼けの太陽に向かってひた走る、正太郎、リモコンのスイッチを入れる、
バンワオーーッと朝の静寂の中、鉄人が咆哮を上げ基地を飛び立つ、基地を出発しておよそ2時間半、砂漠の入り口のオアシスで休息を取る一行、

 正太郎  「(水筒の水で喉の渇きを潤しながら) 五十嵐さん、搭まであとどれくらいかかるんですか?」
 五十嵐  「(傍にいる兵士に) 順調に行って・・あと3時間ほどかな?」
  兵士  「はい、だいたいそれくらいだと思います」
 正太郎  「まだそんなに・・」
 五十嵐  「この暑さには参るな、私の歳にはこたえるよ」
 正太郎  「もう、『見捨てられた土地』にはさしかかっているのかな?」
  兵士  「入り口にさしかかったくらいですね、もうここからはどこもかしこも砂だらけです」
 正太郎  「あなた方は今回の目的を聞かされているんですか?」
  兵士  「はあ、司令官から固く緘口令をしかれていますが、おおまかな事は聞いております、ですが正直半信半疑ですね」
 正太郎  「でしょうねえ、僕だってそうですよ」
  兵士  「子供の頃から恐ろしい噂ばかり聞かされてきました、あの見捨てられた土地には魔物が住んでいて近づく旅人の肉を食らうというような・・・」
 五十嵐  「魔物か・・扱い方を間違えると本当に魔物になってしまいかねないな・・」

炎天下の砂漠を走る2台のジープ、オアシスを出て2時間近くが経過している、はるか彼方の前方に黒い雲のようなものがかすかに見えてきた、
 正太郎  「五十嵐さん、はるか遠くに見えるあの雲のようなところが?」
 五十嵐  「そう、砂あらしの入り口だよ」
 正太郎  「もうだいぶ近づいたのかな?」
 五十嵐  「(兵士に) 目標までの正確な距離はわかるかね?」
  兵士  「はい、ええと(軍事用ナビを見ながら) 正確にはあと28キロです」
 五十嵐  「金田君、鉄人はちゃんとついて来ているかね?」
 正太郎  「大丈夫です、5キロほど後方を歩いてます」
        (レーダーに感知されぬよう鉄人に砂漠を歩行させている)
 五十嵐  「このまま走って目標の10キロ手前で車を停めてくれたまえ」
  兵士  「わかりました」
 五十嵐  「金田君、鉄人を低空で飛ばして同じく搭の10キロ手前で着地させたあと再度歩行で進ませてくれ」
 正太郎  「はい、」

鉄人がバンワオーッと咆哮を上げロケットエンジンに点火、20メートルほどの低空で砂漠の上空を飛ぶ、ほどなく正太郎たちの頭上をかすめ搭へと向かっていく、砂あらしの只中へと入り、およそ5分で搭の前方10キロ地点に着地、歩行を開始する・・・鉄人発進から0分後、正太郎たち一行も砂あらしの中に突入した、全員専用のマスクとゴーグルを着用しナビを頼りに進む、

 五十嵐  「しかし思った以上にすごい砂あらしだな、視界は・・10メートルくらいか?」
 正太郎  「もっと悪いでしょう」
 五十嵐  「これが人工のあらしだというんだから驚きだ、ナビは正常に動いてるかね?」
  兵士  「大丈夫です、多少電波が乱れますが目標を正確に捕らえています」
 五十嵐  「10キロ地点まであとどれくらいだね?」
  兵士  「あと・・3キロほどです」

視界が効かない中、2台のジープは低速で走行、やがて搭まで10キロの地点に到達、停止した、
 五十嵐  「金田君、鉄人の位置は?」
 正太郎  「搭まであと4キロです」
 五十嵐  「あとは祈るしかないな」
 正太郎  「ええ・・」

バベルの塔 中央コンピュータ前
コンピュータ  「バビル2世に報告、バビル2世に報告」
   バビル  「どうした?」
コンピュータ  「全長8メートルの未確認物体がこちらに接近しつつあります、生体反応がありません、形状から推察するとロボットのようです」
   バビル  「ロボットだと?」
コンピュータ  「搭の東宝キロ地点を歩行しています、攻撃しますか?」
   バビル  「ロボットか・・どんなやつか見てみたいな、砂あらしを止めてくれ」
コンピュータ  「人工あらし、停止します」

猛烈に吹き荒れていた砂あらしがまるで扇風機のスイッチを切ったように風がぴったりとやんでしまった、砂漠の視界がみるみる広がっていく、灼熱の太陽の光を受け搭へと向かう鉄人の姿が搭のスクリーンに映し出された、
 バビル  「鉄人?・・鉄人28号だ!どうして鉄人がここに?」

搭まで10キロ地点の正太郎たちも皆ゴーグルとマスクを外し、みるみる広がっていく景色をあっけにとられながら見つめている、 (つづく)

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2006年07月28日 19:06に投稿されたエントリーのページです。

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