またもやローダンの話だが、早川書房の、ペリー・ローダン・シリーズが、今年に入って月2冊の刊行となった。
 元々、1冊に2話入っているから、月4話、年間48話ということになる。ほぼ2年で1サイクルは読めることになる。1年は約52週あるので、ドイツとの差は4話ということになる。
 かつて翻訳をされていた松谷氏がジェット旅客機を、プロペラ飛行機で追いかけるというたとえは、今や、ボーイングをダグラスで追いかけるとか、その逆とか、その程度になった。
 
 とはいえ、現在の最新刊が371つまり、742話が収録されている状況なので、片やニューヨークに着いている飛行機を、ハワイ辺りで追いかけている感じか。しかも目的地が見えていないのだが。
 ドイツでは2530を越えているので、たぶん、生きている間には読み切れない。今後年50話読んでも、現在の差、1800を読み切るには36年かかる。それだけなら、頑張れば実現可能かも知れないが、その間に、おそらく向こうは5000に近づいているはずだからだ。
 終わりは見えない。
 ここへ来て、1話からずっと表紙と挿絵を描き続けてきた依光隆氏がローダンを引退された。ある意味マンガのようで(これは原作に登場するからやむを得ないのだが)、様々なタイプの宇宙人の絵などが並んだ表紙は、ある意味恥ずかしいこともあった。
 ハルト人のように目が三つあって、腕が4本あって、ずんぐりむっくりな生物や、キャプテンウルトラのバンデル星人を、もっと平らにしたようなブルー属や、それ以外にも異形な生物のオンパレードだ。
 だが、目力のある依光氏のローダンや、愛すべきデブ、ブリー、ちょっと気位の高いアトランなど、それぞれの特徴がその絵に表れていて、非常に美しい表紙だった。残念だが、最初にローダンを始めたシェール、そしてダールトン亡き今、翻訳も故・松谷氏から他のメンバーに移り、依光氏も退いた。
 新しい時代に入ったということかも知れない。
 新しく表紙を描き始めたのは工藤稜というイラストレーターだ。これまでの依光氏のカラーを存分に生かした流れを止めない仕事をしている。変わると知ったとき、最近流行の漫画チックな表紙にされたらどうしようと、非常に不安だった。
 小説の表紙にコミックまがいの画を描かれると、棲み分けができていないという違和感がどうしてもぬぐいきれない。絵自体の善し悪し以前に、好きになれないだけのことだが。
 しかし今回、早川書房はよくわかってらっしゃる。
 確かに、線の甘さや、キャラクターが少なからずコミックタッチに柔になっているという難点はあるが、たぶんこれ以上は望めないし、徐々に板に付き、工藤氏の落ち着いたカラーになっていくはずだ。
 最新刊の「にせマルコ・ポーロ」は、だいぶ感じが良くなっている。今後の期待大だ。
 ようやくローダンも銀河系に戻ってくる。今後アトランとの確執も始まるらしいので目が離せない。以前と違い、読み終わってから次の巻が出るまでに期間が短いので、ずっと続けて読んでいる感がある。
 自分自身がすでに、ローダンとは35年のつきあいなので、読書としてもライフワークに近い。
 これからもよろしく頼みます、早川書房!
 

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