ようやく衆議院議員の総選挙の告示がされた。解散からずいぶんかかった。
 解散すると国会が空転するから見たいな言い訳をずっとして引き延ばされ続けた解散が、いざ解散すると選挙まで40日も空いている。もちろん国会の会期中ではないから、いいのかもしれないが、釈然とはしない。
 さて、この総選挙という言葉、わかりにくい。衆議院は全取っ替えで、参議院は半分ずつだから、衆議院は総選挙というらしいが、総選挙という響きには、なんだかあらゆる選挙を一斉にやるような響きがある。参議院の時に半選挙とは言わないしな。
 ともあれ、今度の選挙は民主に風が吹いているともっぱらの噂だ。
 そして、マニフェスト選挙なんだそうだ。
 あたかもマニフェストという言葉が出てくるまでは、何もなしに人だけ見て選挙をしていたかのようだ。現行のマニフェストにしたって、以前の公約とどう違うのか、判然としない。横文字使ってかっこいいだけのような気もする。
 自民党だって、前回のマニフェストの総括などほとんどやっていないし、たぶんできない。総理が3回も変わってるし、その都度微妙に方向転換しているし。
 テレビのニュースや政治バラエティを見ていると、こぞって「マニフェスト」をよく読んで、それぞれの政党の主張の違いを考えて投票することが至上命題のように言っている。
 まあそれは、それらのマニフェストが全て実行されると仮定した上での話で、実際のところ、そんな100%なんていう話はあり得ない。
 そもそも、恒久減税なんていう有りもしない言葉を鵜呑みにして喜んだ国民は、数年後に、恒久という言葉は暫定という言葉と同意義だったことを知らされる。これは元々、「恒久」などという言葉を政治の世界に持ち出すことが間違っているので、全く信じるに足りない言葉で、同様に、100年安心の年金だって嘘っぱちだ。
 自民が提唱している10年後に可処分所得を100万円増やすというのも、どうしたら「約束」できるのか理解に苦しむ。これは、マニフェストが4年間の政策を書くものだとかいう理屈を離れて、眉唾だが、話によれば、10年前の水準に戻るだけだという。
 現在の潮流を見れば、自民はいやだが民主も危なっかしいということのようだ。
 それでも、ここは一つ、民主に1回任せてみるかというのが世間の見方の主流のようだとテレビは解説するし、たぶんそれは間違っていない。
 だが、ではそれとマニフェストの熟読はどうも全く次元が違う話だ。前者はマニフェストの内容など二の次だし、後者はそうではなく、公約の質を問うている。言ってみればこれは、鳩山が言う「政権交代」と麻生のいう「政策選択」をまさに如実に表していて、国民はどちらかというと前者を指向している人が多いということになる。
 さて、では今回の選挙はどんな意味を持つかと言えば、やはり自民党政治がこれからも続くのか、政党の交代が今後の政治ではあり得るのかを占う選挙で、もし仮に自民が勝つとすれば、今後最低10年は2大政党などというアメリカやイギリスのような政治は実現しない。
 民主党が危なっかしくても、是が非でも民主が勝たねばならない選挙なのだ。
 民主の半数は社会党かも知れないが、半数は自民党で、今時、共産党だって民主主義を標榜しているように見える。共和党と民主党が変わっても、アメリカという国が減算と民主国家としてあるように、民主党が日本で政権を取っても、日々の生活が極端に変わることはあり得ない。
 子育て支援や農業に金をばらまき、高速道路を無料化しても、個人的にはほとんど、直接の恩恵はない。子供もいないし、車も乗らない。農業もしていない。でも生活は苦しい。
 そしてそれらのマニフェストでの約束がどこまで実現できるのかも判らない。
 ただそれは自民党が言っていることも同じで、マニフェストに優劣など、実はない。
 自民は財源財源というが、民主は出すと言っている。ただの水掛け論だし、自民も財源などきちんと明示していない。
 古館など初めとして、テレビに登場するコメンテーターは消費税の話をしない政治家をずるいと評する。こうやって、消費税を上げるということは既定路線になっていき、国民みんなが、消費税を上げるのはやむを得ないと洗脳されていくのだと思えてしまう。
 だが、常にしかしその前にやることがあるという前置きが付いていることも事実で、国民の多くは、その点が自民党にはできないと信じている。民主にもできないかも知れないが、やると言っているのだからやらせてみろ、これが世論だ。
 余談だし、以前に書いたが、税金は全て消費税でいいというのがぼくの持論だ。所得税も、住民税も、事業税も、ガソリン税も、酒税も全て止めて、消費税1本。ただし、科目によって税率を変えれば、必ずしも弱者いじめにはならない。むしろそれによって、税務署のスリム化の方が意味があると思っている。・・・税理士さんの敵だな俺は。
 
 とにかく、今回の選挙は今後4年間は民主党に政治をやらせてみるための選挙なのであって、それ以上でもそれ以下でもない。
 たぶん、自民支持派は、4年間が無駄になるというかも知れない。だが、これまで自民党がやってきた政治の中にだって、無駄や良くない点がたくさんあり、民主になったから、国が崩壊するわけではない。
 そのために一定間隔で選挙があるので、民主にやらせてみた結果、国が良くなったと思えば、民主に続けさせればいいし、だめだと思ったら、自民に返り咲かせればいい。少なくとも、政治家全員に、明日は野党という危機感を持たせない限り、この国は良くならない。
 ぼくは未だに、郵政民営化賛成論者なので、民主の政策とは合わない部分もたくさんある。そもそも、政党内でさえ意見の違いがたくさんあるわけで、それぞれの政党に対し、100%政策を支持するなどあり得ない。そんな中で選挙は常に妥協を伴う。
 今回は、今後日本の政治が、常に政権選択を伴う政治に移行できるかどうか、国民がそれを選択できるかどうかを試される試金石なのだ。
 民主が鳩山を代表に選んだとき、とてもがっかりしたし、民主のマニフェストに与しない点も多々あるが、それでも今回の1票は民主に入れる。
 大丈夫、それでも自民党が5人しか当選しなかったなんてことに、この国はならないから。
 たぶんあおりを食うのは共産や社民だ。かわいそうだけど。都議選のように。
 さて、選挙後まで支持の話題からは離れよう。
 尤も、このペースでは、それまでの間に、他の話題を何件書くか判らないが。
 あ、ついでだから書くが、なんで「みんなの党」なんだろう。ネーミングセンスを疑う。

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