2007年9月23日
ヤクルトと古田
古田がヤクルトを退団するというニュースが今週あった。
確かに今年のヤクルトは負けが混んで、何度も最下位に落ちている。今日時点では5位だが。
元々古田ファンでヤクルトファンという構図ではないので、古田が辞めようと、ヤクルトファンを辞めるわけではないのだが、やはり入団以来、どこかでミスター・ヤクルトのような存在になっていたので、非常に寂しいし、そもそもプレイング・マネージャーという困難な位置にいたのだから、2年目で結論を出すのは早いと、ファンは思う。
今日現在のヤクルトの成績を見ると、54勝75敗、勝率4割1分9厘。昔はよくこんな数字もあったのではないかな?何て思ったりする。
ところが、選手成績を見ると面白い。
首位打者青木3割4分8厘、2位ラミレス3割4分6厘。ラミレスは185安打しており、残り試合15、1試合1本どうにかヒットを打てば、200本安打に到達する。3番打者だ!
それ以外にも、宮本が7位、田中が9位とベスト10に4人も入っている。首位争いをしている中日は、一人も入っておらず、中村紀洋が14位で一番上だ。当然3割を切っている。中村をヤクルトが取っていたらどういうことになっていたのだろう?
にもかかわらず、チームとしては中日の方が得点が27点も高い。残り試合差を考えても、中日の方が圧倒的に効率よく得点していることが解る。ウッズがホームラン王だとしても、ラミレスよりも打率は低いから、ホームランではなく、しっかり得点しているのだ。きっと残塁は、ヤクルトの方が相当多いに違いない。
一方投手は、防御率こそ巨人の高橋尚成が1位だが、グライシンガーはしっかり2位にいて、勝ち数はグライシンガーが1位だ。残り試合を考え合わせると、グライシンガーが最多勝を取る可能性は高い。
ところが、敗戦投手のベスト10に館山、石井、藤井と3人もヤクルトは入っている。負け数が多いのだからこれは当然だが、自責点の1位は石井一久。でも石井はそれほど勝率は悪くない。
つまりヤクルトは、中継ぎや押さえがたくさん負けているのだ。
首位打者と最多勝のいるチームが5位6位に低迷するということは、バランスが悪いのと、拙攻が多いこと、見方によれば、采配が悪いと言うことになる。
何回時代にプレイングマネージャーをやった野村克也ほど、采配は上手くないと言うことになる。
もちろん、球団と古田の補強などに関する意見の違いはあるし、思い通りにできなかったことも多々あるに違いない。ファンはプレイをも古田に期待するし。・・・・ほとんど出てこないが。
古田が今回対談を決意したのは、現状ではとても理にかなった決断なのだ。
やがて、一流監督となって戻ってくることは間違いないので、ここは一旦、球団を離れてもやむなしと思うわけだ。
他のチームのコーチとかにはなってくれるなよ・・・・
投稿者 keisuke : スポーツ | 00:57 | コメント (0) | トラックバック (0)
2007年9月16日
銀座でカルメン
銀座のライオンでカルメンを見てきた。
こんなところでオペラが見られるとは正直思っていなかった。
銀座7丁目のライオンビルの5階が会場だったが、100人は入っていたろう。予約制なので、すでに席も決まっており、しかも開場10分ほどだったが、7割以上は埋まっていた。
ライオンなので取り敢えずビールを飲み前菜。一応、ランチを頂いてからの演奏ということになっていた。
ほぼ時間通りに開演、ピアノ伴奏だが、フロアをうまく使っていて、楽しませてくれる。
いきなりハバネラから始まってくれたおかげで、気分は入りやすかった。
「セギディーリャ」「闘牛士の歌」「花の歌」と、前半2幕はとてもテンポよく行った。
主役の杣友さんは美人で、迫力がある中にも、色気のあるカルメンを演じていた。ホセの青柳さんは、うまい。そして、ホセらしい。エスカミーリョの佐藤さんも、なかなか素晴らしい響きで、闘牛士を演じていた。
日本語上演だったので、意味もよく分かって見やすかった。ただフランス語でないと、時折、浅草オペラではないが、ミュージカルっぽく響くことがある。ミュージカルが悪いというわけではないが、オペラはやはりオペラで、根本的な何かが違う。
間に20分の休憩を置いていたが、杣友さんは特に出ずっぱりに近いので、しんどかったと思う。
オペラハウスでもないし、オケがあるわけでもなく、合唱もないが、十分に堪能できる内容だったと思う。逆にダイジェスト演奏だったことが幸いしているかも知れない。
それにしても、ライオンはなかなか面白いことをやってるのだな、と感心した反面、食事に関しては、あれではいかんな。皆基本的にはオペラを見に来ているから、恐らく寛大だが、メインディッシュが出てこないは、出てくれば冷めているは、出す順番はめちゃくちゃだは、いつもやってんじゃないの?と言いたくなった。
いっそのこと、サンドイッチかカレーライスでもさっと出してもらった方が幾分かいい。
また何かあれば行こうかな、という気にはなった・・・・若干値は張るが。
http://r.gnavi.co.jp/g131804/menu2.htm
投稿者 keisuke : 音楽 | 01:32 | コメント (0) | トラックバック (0)
2007年9月11日
タイム・トラベラー〜戦場に舞い降りた少年
「タイム・トラベラー〜戦場に舞い降りた少年」というDVDを観た。
タイトルの通り、時間旅行を扱った作品で、まだ202年の作品だ。イギリスの作品で、イギリスの田園風景が美しい。
筒井康隆の「時をかける少女」が、NHKで少年ドラマシリーズとして放映されたのは、40年近く前の話だが、その時のタイトルが「タイムトラベラー」でタイムトラベルという単語は、その原体験を持つ者にとって、否応なく過去の記憶も蘇らせる。
と言って、再放送こそあったものの、ビデオが残っていないその作品は、当然ビデオもLDもDVDも発売されることなく(NHKアーカイヴスでも放送された、テレビ放送の録画による、一部が発売されたことはあったが)、その後の「時をかける少女」ほどの記憶は残っていない。
SFというのが、日本語で空想科学小説と言われたのはいつの頃だろう。科学小説の前に「空想」と付けることで、荒唐無稽さや、子供っぽさを醸し出しているように感じる。いずれにしたところで、小説のほとんどは空想作品であるわけで、SFのみが、作家の想像から生まれるわけではない。
筒井康隆の時間旅行は、今でこそトイレの芳香剤にすらなっているラベンダーという、少なくとも当時子供だった私には、異世界の花のような花の香りと、時間旅行の薬は結びついていた。
そもそも少年向けに書かれた小説で、ある意味、ハードSFとは正反対に位置する作品ではあったが、ファンタジーと言うには、科学的な色合いも濃かった。
さて、ウェルズが「タイムマシン」を書いたのは、すでに前々世紀のことだ。マーク・トゥエインの「アーサー王宮廷のヤンキー」などはさらにそれを遡る。
機械を使うのか、薬を使うのか、機械を使えばよりSFらしさは増すが、所詮現実にはあり得ない機械なので、ブラックホールを使おうが、何をしようが、「空想」の域は出ない。
だが、やはり魅力あるテーマなのだ。
ウェルズは未来志向、「戦国自衛隊」など、多くが歴史のIFを求めているのに対し、「時をかける少女」は、タイムトラベルを題材に、多感な少女の心情を扱った小説だった。
今回の「タイムトラベラー」もまた、戦場に舞い降りたなどと、あたかも歴史のIFを扱ってそうな邦題を付けているが、実のところ、そういう映画ではない。筒井が少女なら、こちらは少年の心情だ。
タイムトラベルもので困るのは、いわゆる「親殺し」というテーマで、自分が生まれる前の過去に戻って、親を殺してしまうというお話だ。生まれるはずのない自分が親を殺しに行けないというパラドックスは、先史時代を扱う場合など、「サウンド・オブ・サンダー」のように、1匹の虫から、壊滅的に世界が変わるという風に描く。
このパラドックスは実は、どう扱おうと、パラドックスであるが故に、小説では恐らく扱いきれない。どこかで妥協をしなくてはいけないからだ。その妥協の線がどこにあるかで、いい作品になるかどうかの、大きな分岐点の一つとなる、僕はそう思っている。
そういう意味で、今回のイギリス版の「タイムトラベラー」は、よくできていた。自分の気持ちや立場を、ほとんど口にしない少年が、まだるっこしい部分もあるし、少年が現代へ帰るとき、あたかもそれを知っていたかのような過去の農場のおやじの様子は不可解だったが、全体としてはとてもよくできている。
それは、この作品が、タイムトラベルでありながら、その実少年と少女の心の交流をテーマにしっかり置いているからだろうと思う。決して派手な作品ではないし、タイムトラベルそれ自体の有り様は、陳腐この上ないが、この際どこでどんな風に過去に戻るかなどはほとんど問題にならない。
なかなかいい作品であった。
同意に、カール・デイビスという人が音楽を担当しているようなのだが、この人が作曲しているとすると、なかなかいい曲を書く。マーラーの響きと、ヴォーン・ウイリアムスの響きが混在している。いかにもイギリスらしい曲に思える。
サントラが是非欲しいのだが、出ているとも思えない。クラシックの作曲家というより、映画音楽の作曲家なのかも知れない。
DVDも、開いてる部分にサウンドトラックをできるだけ納めて欲しいと、切に願うのである。
投稿者 keisuke : SF / 映画 / 音楽 | 02:47 | コメント (0) | トラックバック (0)
2007年9月 4日
死刑のお話
先日新しく法務大臣になった鳩山邦夫氏が、記者会見で以下のようなことを述べた。
「凶悪犯罪の未然防止に果たす役割は大きい。死刑制度をなくせという意見にわたしはくみしない」
「死刑を科すと裁判所が判断すれば、わたしは重んじる」
また、それより前、直前の法務大臣は10人の死刑執行を行って、93年以降最多となったらしい。
法の下に、国が犯罪者の死刑執行を行うのは、少なくとも現在の日本では、法的に間違っていない。
上記の長勢前法務大臣の執行命令に対して、社民党や亀井静香衆議院議員などの、死刑反対論者は、早速抗議したらしい。
山口県光市の母子殺害事件で、テレビの報道などを見ていると、新たに結成された大弁護団は死刑廃止のためにこの裁判を利用しているなどという論調が目立つ。
人が人を殺すというのは、人生が一度しかないことを考えたとき、自分の人生を他人の容喙で決められることの理不尽さや、嫌悪敷衍することで、明確に「犯罪」とすべきは論を待たないと思う。
本来は、個人が個人をいかなる理由によっても殺害することは良くないし、国家が個人に対して同様なことを行うのも、同じ理由で良くない。さらに、国家が大義名分を持って他国民を殺害するのもやはり良くない。
基本はそうであるはずだ。
しかし、ふと考えると、ハリウッド映画などでは特に顕著だが、大量の悪人が、銃で撃たれて死んでいく。中には、悪人の元で働いていたからと言って、その個人が果たしてどれほどの悪に手を染めていたか解らない人間まで、次々にヒーローの弾丸の下に斃れていく。
ハリウッドばかりではない。国内のドラマだって、映画だって、たくさんある。
宇宙から攻めてきた宇宙人や怪獣を、ウルトラマンや仮面ライダーは、殺害という手段で排除していく。
根本にあるのは勧善懲悪だが、この懲悪の内訳は、死をもって償えという考え方に他ならない。
死刑に関しては、そのものの是非は別にしても、いくつかの問題がある。
まず、どんな罪が死刑に相応しいかという「量刑」という問題。
そして、本当にその被告がその犯罪の犯人なのかという、「冤罪」の問題だ。
冤罪で死刑になったのではたまらないからだ(死刑じゃなくてもたまらないが)。
であるから、死刑に関しては慎重でなくてはならない。
とはいえ、正当防衛や、それ以外の道が考えられないほど、相手から肉体的、精神的な虐待を受けていたなど、常識的に見て酌量の余地がある場合を除いたいわゆる恋による殺人事件に関しては、死刑ということが考慮されてしかるべきであると思う。
死刑廃止ということの根本にあるのが、更正とか人権とか、そういった被疑者を養護する考え方である。
先日、酒によってタクシーの運転手を殴り殺したという犯罪があった。
人を何人も銃で殺したり、サリンをまいたり、殺人にも確かにレベルの差異がある。タクシーの運転手の件は、それに比べたら、大きな事件ではない。・・・ニュースとしては。
あるいは、これから何十年もある子供の命を奪う殺人と、余命せいぜい10年の老人を殺す事件とでも、何となく罪の大きさは違うように感じる。
だが、銃で殺されたり、年齢がいくつであったり、殺した犯人が警察官であったりと、事件は様々だが、では、殺された人間が自分であったらと考えたらどうだろう?あるいは自分が一番大切にしている人だとしたら。
タクシーの客も、サリンの犯人も、違いは無かろう。
少なくとも自分がその立場で、あの世から犯人を裁けるのなら、その人間に生きて更正など望まない。
殺した相手を殺すことで、殺された人間が生き返るわけではもとより無い。覆水は盆に返らない。
だから、死刑が無意味だというのは、本来生きている人間のための考え方だ。あるいは、自分が殺されても、殺した犯人を殺すことが意味のないことだから、死刑にしないで欲しいと考える人間も多くいると思う。
しかし、人をあやめる罪は、命をもって意外に償えるのだろうか?
人は人を故意に殺した時点で、人権を失ったとは考えられないだろうか?
たとえそれが若くても、少なくとも殺人が悪いと解る程度の年齢であれば、彼、あるいは彼女に、更正という今後の人生は必要だろうか?
必要だとする人が、必要だという論理を構築されても、恐らく私は納得し得ない。
殺人を死刑をもって償うというのは、ある意味因果の理法のようでさえないだろうか?
この世に生まれ変わりなど、たとえあったとしても、過去の記憶がない限り、無いのと同じで、少なくとも前世の記憶をもった知り合いが、私にはいない。全ての知人は、この世に一度しか人生を持たない。
放っておいてもいつかは死ぬ。
だが、人為的に殺害された人間の最低限の権利として、殺害した人間の生殺与奪の権利があるとしたら、死刑は決して無駄ではない。
死刑廃止を訴えている人々は、死者の思いを、どのように受け止めることができるのだろうか?
投稿者 keisuke : 社会的 / 人生 / 政治・経済・行政 / 無量大数 | 01:16 | コメント (0) | トラックバック (0)