カルメン・マキといえば『時には母のない子のように』。寺山修司作詞のヒット曲だ。
僕はまだ小学生だったが、よく覚えている。『山羊に引かれて』などは、成人して、レコードを店頭で売り始めてから知ったように思う。
だが、その間に、高校時代からいきなりハードロックを聴くようになった僕は、大学時にカルメン・マキ&OZと出会った。GODAIGOの『DEADEND』と共によく聴いていたアルバムが『閉ざされた町』だった。

アルバムのタイトルでもあるこの曲は、6曲目にある。尤もアルバムの構成が、1~2分程度の『Introduction』と『Epilogue』を前後に置いているので、実質は5曲である。1枚のアルバムで5曲だから、自ずと1曲は長いものが多い。B面は『Lost Love』と『閉ざされた町』9分と10分の曲だ。

ぎゅううんというギターの唸りから、重くて暗いリフが始まる。
おどろおどろしいというほどでもないが、何かこう沈み込んだような、ちょっとファンタスティックなイメージも絡めた歌詞が続く。
何より最初に印象に残った歌詞が「川原の土手に腐った猫が横たわり」というところだった。
こういった詩は実は、何度聞いてもイメージ以上の何かは理解できない。
何となく、ただの失恋の歌にも聞こえるわけだが、何より、春日博文の書いた曲とギターがいい。

ギタリストとしてすごく上手いとかは思わないが、うねるような感じで、ヘヴィな音を出している。あ~ハードロックっていいなぁと感じるフレーズの一つだ。
また、カルメン・マキの声量たっぷりなアルトな歌声もいいのだ。

閉ざされた町に今日も 夕焼けが
あの空から落ちてきたよ 私の上にも
夕焼け空に腰かけながら あなたの町を
眺めてみると あなたの家は 赤く染まり

珍しく丘の上は 風も吹かず
川原の土手に 腐った猫が 横たわり
早くお帰り 楽しい夢は 終わったはずだと
飛ぶのを忘れた極楽鳥が 無理に笑う

途切れ途切れに吹き鳴らす誰かの草笛 今日も聞きながら
私はいつも思い続けてた この町の色をいつか変えようと
そんな思い出 満ちた町が 輝きだしたよ鏡の色に

あの空をと指さすその手に 微笑めば
何事もなく あなたの家は沈みこむ
いつのまにか 私の体も 夕焼け色に
地平線に 悲しいしぐさ 少し動いて

YouTubeにこんなライブ影像があった。

カルメン・マキ&OZといえば、世間的には『私は風』なのだろう。中森明菜でさえカバーしてる(ちょっとあのアレンジは頂けないが)。でも僕にとっては『閉ざされた町』なんだな。
このアルバムは『火の鳥』や『Lost Love』もいい感じ。

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