由比敬介のブログ
Captain of  the Ship / 長渕剛
Captain of the Ship / 長渕剛

Captain of the Ship / 長渕剛

今日の一曲というカテゴリーを作り、毎日ブログを書いてみようという、相変わらず自分に合わないけどついやってしまう三日坊主的なエントリーの第一弾が標題の長渕剛の曲。

以前『家族』という長渕の曲をやはりブログに書いたと思う。ある意味最初に好きになった曲だったからだ。この際『順子』と『巡恋歌』は置いておくわけだが、長渕剛というのは日本の男っぽくて、なかなか好きになれないというか、何か踏み込めない。まあ以前も似たようなことは間違いなく書いているに違いないが、長渕剛という、ギターを持った後ろ姿は一見浜田省吾とさほど違わないように見えて、その実全く違う日本の漢(これはおとこだ)というイメージがある。

いや、まさにこのCaptain of Shipは、そういう曲でもあるわけだが、何よりかっこいいのだ。
「つっぷした」「ひしゃげた」「えげつなさ」「ひっかけられた」「純情が激烈な情熱に変わる」・・・何だろう、すごく日本語だし、使わないわけでもない言葉の羅列が、こう積み重ねられたとき、押しつぶされた人生と社会に反骨をぶちまけるような、強烈な何かを投げつけてくる。
元々音楽は、「リズム」「メロディー」「ハーモニー」の三要素があると音楽の授業で習う。・・・こういうので音楽が嫌いになったりするわけでもあるが、それはそれとして、この要素の中に「歌詞」は入っていない。

  歌というのは音楽の一つのジャンルで、クラシックの作品名辞典などを見ても決して「歌詞」付きの作品は少なくない。現代のポップミュージックは。ジャズなどを除けば8割以上は歌詞付きではないだろうか。
現代人にとっては、「歌詞」は音楽の大事な要素の一つなのだと思う。どこか、空間3次元+時間1次元の4次元時空をイメージした。
さて、その上で僕は、どこか3次元に住んでいて、「歌詞」は二の次なのだ。詩から入る音楽はほとんど無く、曲から入って、しかもしばらくして何度も聞いたとき、初めて詩の良さに気づく、というのがほとんど・・・というか全てだ。いや、極論すれば歌詞なんてどうでもいい。でなければ、こんなに洋楽やクラシックばかり聴いていない。

ほとんど何を歌っているか解らない曲の方が、意味が分かる曲よりも、少なくとも僕のPC内には圧倒的に多い。
その上で日本語の歌というのは、嫌でも歌詞を聴く(結構聞いてない場合も多いが)。そういう意味では、長渕剛の歌詞というのは、少なくとも僕が聴く数曲においては、メッセージ性が強い。高校時代だったら、結構ハマっていたかな~なんて気もするが、今聴くと、その単語のチョイスに「面白い!」と単純に思うのだ。

だが何より、かっこいいリフが僕の耳を惹きつける。そして、前述した歌詞が、何だこれ?というか、「当に長渕(といっても少ない知識の内だが)」という勢いで畳みかけてくる。だがこれは序章にしか過ぎず、後半は「よ~そろ」と繰り返す長渕自身のボーカルリフをバックに、暑い熱い歌詞が、怒濤のように続くのだ。13分が決して長くない!

じめじめと暗く腐った憂鬱な人生を 俺は憎んでばかりいた
叩かれても突っ伏したまんま ただ頭をひしゃげて生きてきた
えげつなさを引っかけられ 横なぐりの雨が頬を突き刺したとき

我慢ならねえ たったひとつの俺の純情が激烈な情熱に変わる

正義ヅラしたどこかの舌足らずな他人の戯言(たわごと)など
叩きつぶしてやれ
眉をひそめられ”でしゃばり”と罵られても
『いい人ネ』と言われるよりよっぽどましだ
ガタガタ理屈などあとからついて来やがれ!
街は”自由”という名の留置場さ
「あんな大人になんかなりたかねえ」と
誰もがあのころ噛みしめていたくせに!!

Captain of the ship Oh! 明日からお前が舵を取れ!
Captain of the ship Oh! 生きる意味を探しに行こう
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 確かな人生(みち)を ヨーソロー 俺たちの船を出す

こんな理不尽な世の中じゃ 真実はいつもねじ曲げられてきた
だけど正直者がバカをみてきた時代は もうすでに遠い昔の戯言さ
だから差別も拾え! 苦しみも悲しみも拾え!
ついでに神も仏も拾ってしまえ!
根こそぎ拾ったらあの巨大な大海原へ
すべてをお前の両手で破り捨てろ!!

ああ この潔さよ 明日からお前がCaptain of the ship
いいか! 羅針盤から目を離すな お前がしっかり舵を取れ!!
白い帆を高く上げ 立ちはだかる波のうねりに突き進んで行け!
たとえ雷雨に打ち砕かれても
意味ある人生(みち)を求めて明日 船を出せ!

Captain of the ship Oh! こんな萎(な)えた時代だから
Captain of the ship Oh! 噛みつく力が欲しい
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 意味ある人生を ヨーソロー ただ生きて帰って来ればいい

いつだってひとつの時代は
たった一夜にしてすべてがひっくり返るものだ
たとえ不安という高波にさらわれても 俺たちは生きる為に生まれてきた
上でもなく下でもなく右でもなく左でもなく
ただただひたすら前へ突き進め
馬鹿馬鹿しい幻に惑わされる事なく ただただ前へ突き進めばいい

あらゆる挫折を片っぱしから蹴散らし
高鳴る鼓動で血液が噴き出してきた
俺たちの魂が希望の扉を叩くとき
太陽よ! お前は俺たちに明日を約束しろ!
そうさ 明日からお前がCaptain of the Ship お前には立ち向かう若さがある
遙かなる水平線の向こう 俺達は今 寒風吹きすさぶ嵐の真っただなか

Captain of the ship Oh! 孤独などガリガリ喰い散らかしてやれ
Captain of the ship Oh! 吠える海の力を生命(いのち)に変えろ
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 確かな人生を ヨーソロー 俺たちの船を出す
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー お前が舵を取れ!
ヨーソロー こんな萎えた時代に ヨーソロー 噛みつく力が欲しい

もっと心で話をしてくれ! もっと本当の事を聞かせてくれ!
怖がらず ためらわず 腐らず ひるまず 自分を信じて自分を愛して
決して逃げるな 逃げるな お前がやれ お前がやれ お前が舵を取れ
死んでいるのか 生きているのか
そんな腐った瞳で人間を見るのはやめろ

生きてくれ! 生きてくれ! 生きてくれ!
おまえの命は生きる為に流れている
人間だ! 人間だ! たかだか俺もお前も人間だ
決して奢(おご)るな 決して高ぶるな 決して自惚(うぬぼ)れるな
一歩ずつ一歩ずつ確かな道を
お前がどうするかだ! お前がどう動くかだ!
お前がどうするかだ! お前がどう動くかだ!!

決めるのは誰だ? やるのは誰だ? 行くのは誰だ?
そう お前だ! お前が舵を取れ
お前が行け! お前が走れ! お前が行くから道になる
前へ 前へ 前へ 前へ ただただひたすら前へ突き進めばいい
わかるか! わかるか! お前が決めろ お前がしっかり舵を取れ

人間をなめるな! 自分をなめるな!
もっと深くもっと深く もっと深く愛してやれ
信じてくれと言葉を放つ前に 信じきれる自分を愛してやれ
感じてくれ! 感じてくれ! 幸せはなるものじゃなく 感じるものだ
早く行け! 早く行け! 立ちはだかる波のうねりに突き進んで行け

今すぐ 今すぐ 今すぐ 今すぐ 白い帆を高く上げ
お前はお前の弱さを叩きつぶせ
先ずは自分に打ち勝て 打ち勝て! 打ち勝て!
行け 行け 行け 行け お前の命は生きる為に流れている
行け 行け 行け 行け お前の命は生きる為に流れている

生きて 生きて 生きて 生きて ただただ生きて帰ってくればいい
生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きまくれ!
生きて 生きて 生きて 生きて お前の命は生きる為に流れている
生きて 生きて 生きて 生きて お前の命は生きる為に流れている

お前が決めろ お前が決めろ お前が決めろ お前が舵を取れ!
お前が決めろ お前が決めろ お前が決めろ お前が舵を取れ!
お前が決めろ お前が決めろ
そうさ 明日からお前がCaptain of the ship
お前が決めろ お前が決めろ
そうさ 明日からお前がCaptain of the ship

ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー
ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー

この曲は「Tsuyoshi Nagabuchi All Time Best 2014 傷つき打ちのめされても、長渕剛。」というCDで知ったのだが、ベスト盤に入るくらいなので、長渕自身もよくできた曲だと思っているわけだろう。
音楽はあくまで好みなので、人に勧めるということはしない。だからこれも薦めないが、個人的には長く聴き続けたい名曲である。

しかし歌詞を見るとビジュアル的にすごいな。
あ、ちなみにこの記事のカテゴリー、歌謡曲に入っているが、日本の歌のほとんどは僕はJ-pop=歌謡曲というくらいの認識なので。演歌のMP3タグもJ-popだし。
Tsuyoshi Nagabuchi All Time Best 2014 傷つき打ちのめされても、長渕剛。 (通常盤)

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